不動産の「一物四価」とは？

2024-03-23

不動産の「一物四価」とは？

不動産取引の初心者

「一物四価」という言葉について教えてください。

不動産の研究家

「一物四価」とは、土地の評価や価値指標化における4つの価格を指す用語です。

不動産取引の初心者

4つの価格を教えてください。

不動産の研究家

1. 実勢価格：実際の市場での取引価格
2. 公示価格：国土交通省が算定する価格
3. 相続税評価額：国税庁が算定する価格
4. 固定資産税評価額：固定資産税の徴税基準として評価される価格

一物四価とは。

不動産の評価に使われる4つの指標「一物四価」とは、次のものです。

1. -実勢価格：-実際に市場で取引された価格の平均。近隣の取引事例などが参考になります。
2. -公示価格：-国土交通省が毎年1月1日時点の土地価格を算定したもの。一般的な取引の目安として使われます。
3. -相続税評価額：-国税庁が算定する、毎年1月1日時点の価格。相続税の計算時に使われます。
4. -固定資産税評価額：-固定資産税の算定基礎となる土地価格。3年に1度、前年1月1日を基準に発表されます。

用途に応じて、これら4つの指標が用いられています。

一物四価とは何か

一物四価とは、同一の不動産が、用途や販売方法によって異なる価格で取引されるという現象を指します。これは、一種類の商品が、市場に存在する需要や供給の関係によって、さまざまな価格で取引されるという「一物一価」の原則とは対照的です。

実勢価格について

実勢価格とは、実際に取引される不動産の価格を指します。公示価格や固定資産税評価額とは異なるため注意が必要です。実勢価格は、市場動向や物件の立地、状態などの要因によって左右されます。

そのため、実勢価格は常に変動しており、過去の売買事例や不動産業者による査定を参考にする必要があります。需要と供給のバランスによって決まる実勢価格は、市場の動向を反映しており、不動産の価値をより正確に把握するための重要な指標となっています。

公示価格について

公示価格とは、固定資産税などの税金を算定するために、国が定める不動産の標準的な価格のことです。通常、3年ごとに評価替えが行われ、その結果に基づいて公示価格が決定されます。公示価格は、不動産市場の実勢価格を反映していますが、あくまでも税金の計算基準であり、実際の取引価格とは異なる場合があります。ただし、公示価格は不動産の価値を判断する際の重要な目安の一つとして利用されています。

相続税評価額について

相続税評価額に関しては、固定資産税評価額をベースとしつつも、毎年の相続税の申告受理状況を反映した補正計算が行われます。そのため、固定資産税評価額と必ずしも同じにはならず、補正率は土地で1.0倍、建物で1.2倍〜1.4倍程度が目安となっています。この倍率は、相続税申告時の実際の評価額が申告価格を上回るケースが多いことを反映しており、固定資産税評価額より高くなる傾向があります。