延べ面積とは? 正式な意味や算出方法を解説

不動産取引の初心者
先生、「延べ面積」って何ですか?

不動産の研究家
「延べ面積」とは、建物の各階の床面積を合計したものです。一般的に「延床面積」と呼ばれることが多いのですが、正式には「延べ面積」と言います。

不動産取引の初心者
へえ、それで何に使うんですか?

不動産の研究家
確認申請手数料の算定や、不動産登記などの基礎に使われます。
延べ面積とは。
不動産関連の用語で「延べ面積」があります。これは建物の各階の床面積を合計したものです。一般的には「延床面積」と呼ばれますが、正式には「延べ面積」です。この延べ面積は、建築確認申請時の手数料を計算したり、不動産登記の基礎となる重要な数値です。
延べ面積の定義

-延べ面積の定義-
延べ面積とは、建物のすべての階層の床面積の合計のことです。建物のすべての階を水平に積んで、1つの階層にしたときの床面積に相当します。ただし、地下階や駐車場などの床面積は除きます。延べ面積は、建物の規模や容積を表す重要な指標であり、課税や建築基準法などの各種法令にも用いられています。
延べ面積の算出方法

延べ面積の算出方法は、建物が占める面積の合計を算出する手順です。まず、各階の床面積を計算し、それを階数で合計します。例えば、2階建ての建物の1階の床面積が100平方メートル、2階の床面積が90平方メートルの場合、延べ面積は100平方メートル+90平方メートル=190平方メートルとなります。ただし、延べ面積には含めない部分もありますので、注意が必要です。例えば、軒の出、階段、吹き抜け、外壁の厚みなどは延べ面積から差し引かれます。
延べ面積の用途

-延べ面積の用途-
延べ面積は、不動産業界における重要な指標であり、さまざまな用途があります。
まず、建物の規模を把握するために使用されます。延べ面積が大きければ、その建物はより広範囲にわたって建設されていることを意味します。
また、容積率や建蔽率を計算する際に使用されます。容積率は敷地面積に対する延べ面積の比率であり、建蔽率は敷地面積に対する建物が接地している部分の面積の比率です。これらの比率は、都市計画において建物の高さや大きさの制限を決定するために使用されます。
さらに、延べ面積は建物の価値を評価する際にも使用されます。一般的に、延べ面積が大きい建物ほど、価値が高くなる傾向があります。これは、より多くのスペースと利便性があることを示しているためです。
最後に、固定資産税の算出にも延べ面積が使用されます。固定資産税の額は、建物の延べ面積や立地によって異なります。
延べ面積と床面積の違い

延べ面積と床面積の違い
延べ面積と床面積は、どちらも建物の広さを表す単位ですが、実は異なる概念を示しています。延べ面積は、各階の床面積の合計値であり、建物の屋内部分の総面積を表します。一方、床面積は、1階のみの室内面積を指します。そのため、2階建て以上の建物では、延べ面積は床面積よりも大きくなります。例を挙げると、1階と2階がそれぞれ100平米の2階建て住宅の場合、延べ面積は200平米、床面積は100平米となります。
延べ面積が重要な理由

延べ面積が重要な理由
延べ面積は、不動産取引において重要な指標です。それは、建物の規模と価値を客観的に表し、税金や保険料、賃料の計算に利用されます。また、建築基準法上の容積率や建ぺい率の制限を遵守するための重要な数値です。さらに、居住スペースの確保と効率的な土地利用の計画にも役立ちます。延べ面積を正確に算出することで、税金の最適化、適切な保険料の支払、適切な賃料の設定など、さまざまなメリットが得られます。