不動産用語『壁量』ってなに?

不動産取引の初心者
『壁量』って何ですか?

不動産の研究家
『壁量』とは、床面積1m2当たりに必要とされる『壁の量』のことだよ。地震や強風に耐えられる木造住宅を作るために必要なんだ。

不動産取引の初心者
建築基準法で決まっているんですか?

不動産の研究家
そうだよ。壁の骨組みの種類や屋根の重さ、階数によって、最低限必要な壁量が定められているんだ。
壁量とは。
「壁量」とは、地震や強風に耐えられる木造住宅を建てるために必要な壁の量のことです。建築基準法の施行令で、壁の骨組みの種類、屋根の重さ、階数などによって、最低限必要な壁量が定められています。住宅を設計する際には、この必要な壁量が確保されているかどうかを計算することを「壁量計算」といいます。
壁量とは?

住宅の構造を考える上で欠かせない用語が「壁量」です。壁量は、建物の壁が耐震力を発揮する能力を表すもので、一般的には「壁長」×「壁高」×「壁厚」によって求められます。つまり、壁が長くて高くて厚ければ厚いほど、耐震力が大きいということになります。この壁量は、建物の規模や形状によって異なり、建築基準法で定められた一定以上の壁量を確保することが義務付けられています。壁量が不足していると、地震などの揺れに耐えられず、倒壊や大きな損傷につながる恐れがあります。
なぜ壁量が重要なのか?

壁量が重要なのは、建物の安定性と耐震性に直結するためです。壁は建物を支え、外部からの力を分散させて建物を倒壊から守ります。壁量が不足していると、地震や台風などの外力に対して建物が十分に抵抗できず、倒壊や損傷のリスクが高まります。
壁量計算の方法

-壁量計算の方法-
壁量は、壁の面積と耐力(せん断力に対する抵抗力)を掛けた値で表されます。壁の耐力は壁の素材や厚みなどによって異なります。
壁量を計算するには、以下の手順で行います。
1. 壁の面積を測定する。窓やドアなどの開口部は差し引きます。
2. 壁の耐力を調べる。壁の耐力は、建築基準法の告示や建築基準法施行令で定められています。
3. 面積と耐力を掛け合わせて壁量を得る。
例えば、幅3メートル、高さ2メートルの壁で、耐力が0.5kN/m²の場合、壁量は6kN(3m × 2m × 0.5kN/m²)となります。
壁量を確保するための方法

壁量は、建物の耐震性を確保するために必要な壁の量を表します。この壁量は、建築基準法で定められており、一定の基準を満たす必要があります。
壁量が十分に確保できない場合、耐震性が低下し、地震時に建物の倒壊や損壊につながるおそれがあります。そのため、建物設計では、壁量を確保するためのさまざまな方法が講じられています。
壁量を確保するための方法として、有効な壁長を確保することが挙げられます。有効な壁長とは、壁の両端に耐震要素(柱や壁など)があることで耐震性を発揮できる壁の長さのことです。壁をできるだけ長くすることで、有効な壁長を確保できます。
また、壁を筋交いや耐力壁で補強することも、壁量を確保する方法の一つです。筋交いとは、壁の対角線方向に取り付ける補強材で、壁のせん断力に対する抵抗力を高めます。耐力壁は、厚さや素材が基準を満たした壁で、耐震性能が優れています。
壁量不足によるリスク

壁量不足によるリスクとは、建物が十分な耐震性能を確保できない可能性を示します。壁量は、建物に地震の力に対して抵抗する強さを表す数値です。壁量が不足していると、地震の揺れで建物が倒壊したり、大きな損傷を受けたりする危険性が高まります。特に、壁量が不足した建物は、倒壊の危険性だけでなく、建物の傾斜やひび割れなどの被害につながる可能性があります。また、壁量不足によって建物が弱まることで、本来想定されていない地震の規模でも被害を受けるおそれがあります。