エポキシ樹脂注入基礎補修工事とは?

不動産取引の初心者
先生、「エポキシ樹脂注入基礎補修工事」ってどういう工事ですか?

不動産の研究家
それは、基礎のひび割れに穴を開けてエポキシ樹脂を注入して、ひび割れを接着・補修する工事のことだよ。

不動産取引の初心者
なるほど。モルタルを塗り込む方法もあるんですよね。

不動産の研究家
そうだね。いずれも基礎の耐震補強工事ではなく、あくまでも補修工事なんだ。クラックが4カ所以上あるなど、劣化が著しい場合は、本格的な耐震補強工事が必要になるよ。
エポキシ樹脂注入基礎補修工事とは。
「エポキシ樹脂注入基礎補修工事」とは、クラック(ひび割れ)ができた基礎に穴を開けて、エポキシ樹脂を注入して接着・補修する工事です。モルタルを塗り込む方法もあります。どちらの工事も、耐震性を強化する「耐震補強工事」ではなく、あくまでも「補修工事」の範囲です。基礎にクラックが4か所以上あり、劣化が著しい場合には、本格的な耐震補強工事が必要になります。
エポキシ樹脂注入基礎補修工事とは

-エポキシ樹脂注入基礎補修工事とは-
エポキシ樹脂注入基礎補修工事は、建物の基礎に発生したひび割れや空洞を補修する工法です。エポキシ樹脂は非常に高い接着力と強度を持つ合成樹脂で、ひび割れや空洞に注入することで構造の安定性を向上させます。この工法は、建物の基礎にひび割れや空洞が発生した場合に、基礎の強度を回復して建物の沈下や傾きを防ぐために使用されます。
工法の種類

-工法の種類-
エポキシ樹脂注入基礎補修工事には、工法の種類がいくつかあります。
圧入注入工法は、エポキシ樹脂をコンクリート内部の亀裂や空隙に手動または機械的に圧入する方法です。この工法は、基礎の亀裂やひび割れを修復するのに有効です。
真空注入工法は、コンクリートから空気を真空ポンプで吸い出し、エポキシ樹脂がより深く浸透するようにする工法です。この工法は、基礎の大きな空洞や内部欠陥を充填するのに適しています。
プレパッキング工法は、まずシリカ砂をコンクリートの亀裂や空隙に充填し、その後エポキシ樹脂を注入する方法です。この工法は、コンクリートの強度の低下や変形が大きい場合に適しています。
メリットとデメリット

-メリットとデメリット-
エポキシ樹脂注入基礎補修工事には、以下のような利点があります。
* 補強効果が高いエポキシ樹脂は強度が高く、地盤沈下や不同沈下による基礎の亀裂や損傷を効果的に補強できます。
* 施工が容易注入材を基礎に直接注入するシンプルな工法のため、施工が容易で、工期が比較的短いです。
* 地盤の液状化対策にもなるエポキシ樹脂が地盤に浸透することで、地盤の強度が向上し、液状化に対する耐性を高めることができます。
一方で、次のようなデメリットもあります。
* コストが高いエポキシ樹脂は高価な材料であり、他の補修工法と比べて費用が掛かります。
* 地盤の状態に左右される地盤が非常に柔らかい場合や、地下水位が高い場合などは、エポキシ樹脂の注入が困難になる可能性があります。
* 長期的な耐久性が不透明エポキシ樹脂注入基礎補修工事の長期的な耐久性は、施工条件や地盤の状態によって異なるため、明確ではありません。
施工の流れ

-施工の流れ-
エポキシ樹脂注入基礎補修工事は、以下の手順で行われます。
1. 調査・診断基礎の損傷状況を調査し、補修が必要な箇所を特定します。
2. 穴あけ基礎にドリルで一定間隔に穴をあけます。
3. 洗浄・乾燥穴の内側を洗浄し、水分や汚れを除去します。
4. エポキシ樹脂注入特殊な機器を使用して、エポキシ樹脂を穴に注入します。
5. 養生エポキシ樹脂が硬化するまで、一定期間養生します。
6. 再調査補修箇所が適切に固まったかどうかを再調査します。
耐震補強工事との違い

耐震補強工事との違い
エポキシ樹脂注入基礎補修工事とは、地震により損傷した建物の地盤を強化する工法で、耐震補強工事とは異なります。耐震補強工事は建物の構造自体を強化して地震の揺れに耐えるようにするもので、基礎の補強ではありません。一方、エポキシ樹脂注入基礎補修工事は、地震で損傷を受けた基礎を修復して地盤を安定させることを目的としています。そのため、耐震補強工事は構造全体の耐震性を向上させ、エポキシ樹脂注入基礎補修工事は地盤の安定性を確保するという違いがあります。