不動産用語『居抜』とは？

不動産用語『居抜』とは？

居抜の定義

居抜（いぬき）とは、テナントが店舗や事務所などの物件で事業を行っていた後、その物件の造作や設備をそのままの形で残した状態で、新しいテナントに引き渡す形態のことです。つまり、前のテナントが残した内装や機器・備品を引き継いで利用できます。この居抜の仕組みを活用することで、新しいテナントは初期投資を抑え、スムーズに事業をスタートさせることができます。

居抜の対象

居抜とは、事業者が店舗や事務所の形態などを引き継ぎ、そのまま使用できる状態のことです。居抜の対象となるのは、主に次のものが含まれます。

* 店舗や事務所の建物内外装、間取り、設備など
* 什器備品カウンター、テーブル、椅子、棚など
* 備品冷蔵庫、エアコン、照明器具など
* 権利電話番号、インターネット回線、看板の設置権など

居抜取引におけるポイント

居抜取引のポイント

居抜取引では、事業内容の譲渡と同時に、店舗やオフィスの原状回復費用を負担する必要がないというメリットがあります。ただし、注意すべきポイントもあります。店舗のレイアウトや設備が自社に適しているか、設備のメンテナンス状況や清掃状態を確認しておきましょう。また、居抜料が発生する場合があるため、適切な金額が設定されているか、交渉することも大切です。さらに、前のテナントの残した損害については、責任範囲を明確にしておく必要があります。

居抜マンション・ビルの取引

居抜取引では、マンションやビルの場合、現入居者の内装や設備がそのまま引き継がれます。これは、事業を継続する場合や、すぐに開業したい場合に適しています。現入居者が事業を撤退する際に設備を処分する必要がないため、コスト削減につながります。また、居抜物件は通常、空室よりも安価に取得できるため、初期投資を抑えることができます。ただし、内装や設備の不具合が引き継がれる可能性があるため、物件の状況をしっかりと確認することが重要です。

居抜のメリット・デメリット

-居抜き物件のメリット・デメリット-

居抜物件には、メリットとデメリットがあります。

-メリット-
* 初期費用が抑えられる 居抜物件はすでにインフラや設備が整っているので、改装費用を大幅に節約できます。
* 開業までの時間が短縮できる 居抜物件はすぐに使用を開始できます。改装や施工が必要ないため、開業までにかかる時間を短縮できます。
* 前テナントの資産を活用できる 居抜物件では、前テナントが残した什器や設備を引き継げる場合があります。これにより、さらなるコスト削減が可能です。

-デメリット-
* レイアウトやデザインの自由度が低い 居抜物件は前テナントの仕様に基づいて設計されているため、レイアウトやデザインの変更に制限があります。
* 設備の陳腐化や故障の懸念 居抜物件の設備は前テナントで使用されていたものであるため、陳腐化や故障の懸念があります。
* 賃料が高くなる場合がある 居抜物件は利便性の高さから、賃料が通常よりも高くなる場合があります。

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