不動産用語『検査済証』の解説

不動産取引の初心者
先生、『検査済証』について教えてください。

不動産の研究家
完了検査の後、敷地や構造が法令に適合していることを示す証明書だよ。

不動産取引の初心者
なるほど、では建築主事等が交付するんですよね?

不動産の研究家
その通り。建築物の完成後に必要な証明書なんだ。
検査済証とは。
不動産用語の「検査済証」は、建物が設計図通りに建築され、法令に適合していることを確認する「完了検査」後に、建築主事が交付する証明書です。
検査済証とは何か

「検査済証」とは、建築物や住宅の竣工後に、一定の検査基準を満たしていることを証明する書類です。この検査は、第三者機関が行い、構造や設備、防火設備、衛生設備など、建物の安全性を確認しています。検査済証を取得することで、建物が安全に使用できることが保証され、入居者や利用者にとって安心して暮らしたり利用したりできるようになります。
検査済証の交付要件

検査済証が交付される要件とは、以下の条件をすべて満たす必要があります。
* 建築確認済証を取得していること
* 検査済証の申請が建築確認済証に記載された特定行政庁になされていること
* 建築確認が完了していること(構造計算書や確認済証の交付など)
* 検査申請に必要な書類がすべて揃っていること(検査申請書、検査手数料納付書など)
* 工事完了検査において、法令や条例の基準に適合していることが確認されていること
検査済証の効果

検査済証の効果は、不動産購入者にとって非常に重要です。検査済証があると、購入者は物件が検査されており、重大な欠陥がないことを保証されます。これにより、購入者は安心して購入することができます。さらに、検査済証は住宅ローンの申請時にも有利に働きます。多くの金融機関では、検査済証のある物件の住宅ローンを優先的に承認します。また、検査済証は物件の価値を向上させ、将来の売却時に有利になる可能性もあります。
検査済証の申請方法

「検査済証の申請方法」
検査済証の申請は、一般的に以下の手順で行うことができます。
1. 検査機関へ依頼
自分の所有する不動産の検査を行うための検査機関を選び、依頼します。検査機関は指定住宅紛争処理機関から認定を受けたものである必要があります。
2. 検査の立会
検査実施時には、依頼者である所有者または代理人が立会います。検査員による検査内容の説明や、検査箇所の確認を行います。
3. 検査済証の発行
検査が完了すると、検査機関から検査済証が発行されます。検査済証には、検査結果や不具合の有無などが記載されています。
検査済証の注意点

「検査済証」を取得する際には、注意点がいくつかあります。まず、検査済証は特定の期間のみ有効であり、その期間が経過すると無効になります。従って、購入する物件の検査済証がまだ有効であることを確認することが重要です。また、検査済証はあくまでその時の状況を検査したものであり、今後不具合が発生する可能性は否定できません。そのため、購入後は定期的に建物の状態を確認することが大切です。さらに、検査済証はあくまでも建物の構造や設備の検査であり、土地や周辺環境に関する情報が記載されているわけではありません。土地や周辺環境については、別途調査を行う必要があります。