不動産用語講座→ 『専用使用権』とは?
不動産取引の初心者
専用使用権について教えてください。
不動産の研究家
専用使用権とは、共用部分を特定の区分所有者や第三者だけに限定して使用できる権利です。
不動産取引の初心者
共用部分とは、例えばどのようなものがありますか？
不動産の研究家
共用部分には、廊下、階段、エントランス、敷地などが含まれます。
専用使用権とは。
不動産用語としての「専用使用権」とは、区分所有建物の共用部分や敷地について、特定の区分所有者や第三者だけにその使用を限定できる権利のことです。通常、共用部分や敷地は区分所有者全員が自由に使用できますが、以下の場合にこの専用使用権が認められます。
専用使用権の定義
専用使用権とは、区分所有建物などの共同住宅において、共有の敷地や共用施設のうち、特定の区分所有者だけが単独で使用できる権利のことを指します。専有部分ではなく、共有部分の一部に適用されます。
専用使用権が認められる場合
専用使用権が認められる場合
専用使用権は、専ら特定の区分所有者のみが使用できる特定の部分であることが認められる場合に設定されます。例えば、マンションにおけるバルコニーや駐車場、一戸建ての庭など、区分所有の建物に付随する施設のうち、特定の所有者だけに特別に使用が認められている部分が該当します。
また、専用使用権は共有部分の一部である必要があります。つまり、建物の構造上、区分所有者の共同使用が必要な部分（廊下や階段など）に設定することはできません。ただし、専らある区分所有者のみが使用する共有部分の一部（たとえば、マンションの屋上の一角にテラスを設置する場合）は、専用使用権の対象とすることができます。
専用使用権のメリット・デメリット
-専用使用権のメリット・デメリット-
専用使用権とは、特定の土地や建物の一定部分について、共同所有者などの他の権利者と区別して単独で使用できる権利のことです。専用使用権には様々なメリットとデメリットがあります。
-メリット-
* -他の権利者からの干渉を受けにくい- 専用使用権を持つ部分については、他の権利者からの使用や管理に関する干渉を抑えられます。そのため、自分の目的に合った使用や改装がしやすいというメリットがあります。
* -資産価値の向上- 専用使用権が設定されていると、その土地や建物の資産価値が高くなる可能性があります。これは、単独使用できるという権利が、物件の付加価値として認められるからです。
-デメリット-
* -維持管理費用の負担- 専用使用権を持つ部分は、他の権利者と共有部分と比べて、専有面積が広く、維持管理費用の負担が大きくなることがあります。
* -共有部分をより限定的に利用- 専用使用権を設定すると、他の権利者との共有部分をより限定的に利用することになります。例えば、駐車場や庭などの共有スペースを他者と共有できなくなったり、利用に制限がかかったりすることがあります。
専用使用権の移転・消滅
-専用使用権の移転・消滅-
専用使用権は、区分所有者全員の合意がある場合にのみ移転できます。建物の存続期間が終了したり、区分所有権が移転したりした場合には、専用使用権も消滅します。ただし、区分所有権の移転に伴う専用使用権の消滅は、区分所有者の合意があれば回避できます。また、専用使用権は建物の滅失によっても消滅します。
専用使用権に関する注意点
専用使用権に関する注意点では、専用使用権の有効性を確保するために留意すべき重要な事項を解説します。まず、専用使用権は原則として建物の区分所有者全員の同意が必要です。そのため、専用使用権の設定・変更・消滅時には、区分所有者全員の合意を得ることが必須です。また、専用使用権の設定にかかる費用は共有部分の修繕費に含まれないため、区分所有者全員が負担する必要があります。さらに、専用使用権を設定すると、その専用部分の固定資産税や管理費は専用使用権を有する区分所有者が負担することになるため、注意が必要です。
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