アトリウムとは?不動産業者が知っておきたい用語
アトリウムとは、古代ローマの住宅の中心部に設けられた、採光や換気のための開放的な空間のことです。紀元前7世紀頃、エトルリア文明で最初の例が見られ、屋根を支える柱や石膏で覆われた壁を持つ、家を囲む細長い部屋として機能していました。その後、古代ローマ帝国に受け継がれ、住宅の重要な要素となり、社交や宗教的儀式にも使われました。中世になると、アトリウムは教会や修道院に取り入れられ、中庭や回廊のような形態が発展しました。ルネッサンス時代には、多くの宮殿や邸宅にアトリウムが再導入され、邸宅の規模や威厳を示す重要な建築要素となりました。近代になると、アトリウムのコンセプトが店舗やオフィスビルなど、公共建築にも取り入れられ、採光、換気、空間の開放感を提供しています。