椹(さわら)とは?用途や特徴を解説

不動産取引の初心者
先生、『椹』ってなんですか?

不動産の研究家
椹とは、ヒノキ科の針葉樹で、岩手県以南の本州から四国、九州地方に分布している木のことだよ。

不動産取引の初心者
ほかにどのような特徴がありますか?

不動産の研究家
ヒノキよりも軽くて柔らかいのが特徴で、香りがほとんどないため、桶類や仏壇、模型用工作材などに広く使われているよ。建築用材では、天井板や長押などの装飾材として用いられることが多いんだ。
椹とは。
「椹(さわら)」は、ヒノキ科の針葉樹で、岩手県以南の本州から四国、九州に分布しています。ヒノキよりも軽くて柔らかく、香りがほとんどありません。そのため、飯台や飯櫃、桶などの生活用品や仏壇、模型用の工作材として広く使われています。また、建築用材としても天井板や長押などの装飾材に使用されます。
椹の特徴

-椹の特徴-
椹は、ヒノキ科の常緑高木です。高さは30~50mほどになり、樹皮は灰褐色で縦に割れ目が入っています。葉は針状で、先端が尖っています。
椹の特徴の一つは、その耐久性が高いことです。水に強く腐りにくい性質を持っているので、水回りや屋外での使用に適しています。また、木目が美しく、古くから建築材や家具材として重宝されています。
さらに、椹は香りが良いことで知られています。独特の爽やかな香りが、防虫や消臭の効果があるとされています。このため、衣類ダンスや下駄箱などの小物にも使用されています。
用途

-用途-
椹は、その美しい木目と耐久性から、さまざまな用途に使用されています。建築では、住宅や寺院の内装材、柱、梁として重宝されています。また、その耐水性を生かして、船舶の甲板や船舶用家具などにも使用されています。
さらに、椹は musical instrument作りにも適しています。その硬さと共鳴性の高さから、三味線、琴、ギターなどの楽器に使用されています。また、その抗菌性により、まな板や包丁の柄など、衛生面が求められる用途にも適しています。
このように、椹はその優れた特性から、建築、造船、楽器製造、衛生用品など、幅広い用途で活用されています。
建築用材としての活用

建築用材としての活用
椹は、古来より神社仏閣などの建築用材として重宝されてきました。その理由は、腐食や虫害に強い耐久性と、加工しやすいしなやかな木質にあります。神社仏閣に用いられる建築様式のうち、椹が最も多く使用されているのは「和様」と呼ばれる様式です。建立当初から時が経つにつれて美しい銀白色に経年変化していく姿は、建築物に趣を与えます。また、耐久性に優れた椹は、外構や土木構造物など、屋外環境での使用にも適しています。
椹とヒノキの違い

椹(さわら)とヒノキは、ともに針葉樹でありながら、異なる特徴を持つ木材です。椹は淡い黄白色で光沢があり、木目が細やかで美しいです。一方、ヒノキは赤みがかった茶色で、木目が比較的粗く、強い香りを持っています。
用途においても違いがあります。椹は、神社建築や仏壇などの高級な建材や家具、船舶の甲板や船底などに使用されます。ヒノキは、住宅建築や内装材、お風呂などの水回り製品など、幅広い用途で使用されています。
耐久性も大きく異なります。椹は水に強く腐りにくいため、屋外での利用に適しています。一方、ヒノキは水に弱く腐りやすいですが、香りがシロアリや害虫を寄せ付けないため、屋内での使用に適しています。
椹の産地と分布

-椹の産地と分布-
椹(さわら)は、日本各地に分布する針葉樹であり、主に北日本や中部地方で多く見られます。とくに青森県、秋田県、北海道といった沿岸地域が主な産地として知られています。国外では、朝鮮半島南部や中国東北部、ロシア極東部にも自生しています。椹は耐寒性が高く、山地や海岸線などさまざまな環境に適応しています。