ロッキング現象とは?地震で住宅が浮き上がるメカニズム

不動産取引の初心者
ロッキング現象について教えてください。

不動産の研究家
ロッキング現象とは、地震動で建築物が変形せずに全体が浮き上がる現象のことです。

不動産取引の初心者
特に剛構造の住宅で見られるとのことですが、どうしてですか?

不動産の研究家
剛構造は壁倍率が高いため、地震動を受けると全体が固く振動し、変形しにくくなります。これがロッキング現象につながるのです。
ロッキング現象とは。
不動産業界で用いられる「ロッキング現象」とは、地震の揺れで住宅や建物が振動すると、柱や梁などの軸組が変形せず、建物全体が浮き上がる現象のことです。特に、構造用合板などで補強し、壁の強度を高めた「剛構造」の住宅などで多く見られます。
このような建物の縦揺れを軽減するために、集合住宅では三次元免震装置を導入するケースもあります。
ロッキング現象とは何か?

ロッキング現象とは、地震中に地盤が揺れ動くことで、建物が文字通り「ロッキング(揺れ動く)」する現象です。地盤が激しく水平方向に揺れると、建物は慣性の法則により鉛直方向に慣性力が生じます。この慣性力は、建物を上方に持ち上げようとする力になります。同時に、地盤の揺れが水平方向に傾くと、建物の底部に圧力がかかります。この圧力が、建物が持ち上がり過ぎて倒壊するのを防ぎます。
結果として、ロッキング現象により、建物は地震の揺れが激しい場合でも倒壊することなく、上下にロッキングすることができるようになります。ただし、この現象はすべての建物に当てはまるわけではなく、建物構造や地盤の状態などによって影響を受けます。
剛構造住宅で発生しやすいロッキング現象

剛構造住宅で発生しやすいロッキング現象
ロッキング現象は、地震時に建物がまるで揺りかごのように、水平方向に激しく揺れ動く現象です。この現象は、建物が剛構造である場合、つまり骨組みが強固で変形しにくい場合に起こりやすくなります。
剛構造住宅は、耐震性に優れていますが、地震が発生すると建物全体が揺さぶられ、水平方向の力が強くなります。この力が建物に加わると、支持基盤が不安定になり、建物が左右に大きく揺れ動くようになります。これがロッキング現象です。
ロッキング現象の軽減策

-ロッキング現象の軽減策-
地震によるロッキング現象の被害を防ぐには、さまざまな軽減策が講じられています。
まず、建物自体の耐震性を高めることが重要です。耐震基準を満たす構造を採用したり、基礎部分を頑丈にしたりすることで、地震による揺れに対して建物が耐えられるようにします。また、免震構造や制震構造を取り入れることで、建物の揺れを軽減することも有効です。
さらに、地盤の改良もロッキング現象の軽減に寄与します。地盤の液状化を防ぐ対策として、地盤改良や地盤排水を行うことで、地震時の地盤の軟化を抑えます。また、斜面地を安定させる対策も不可欠です。造成地の造成方法を見直し、盛土や切土の勾配を緩やかにしたり、擁壁を築いたりすることで、斜面崩壊のリスクを低減します。
自治体レベルでの対策として、土地利用計画の見直しも重要です。地震の影響を受けにくい地域に建築物を集中させ、危険性の高い地域では建築物を制限することで、ロッキング現象による被害を軽減できます。
集合住宅における三次元免震装置の導入

地震では、集合住宅に設置された三次元免震装置が、建物を地盤から隔離することで、揺れを軽減する働きをします。この仕組みは、「ロッキング現象」と呼ばれる地震時に住宅が浮き上がるメカニズムを利用しています。地震の揺れが地盤を伝わる際に、建物の重さと地盤の反発力がバランスをとると、建物が地盤からわずかに離れて揺れるようになります。三次元免震装置は、このロッキング現象を利用して建物の振動を抑制し、住居内の地震対策を強化します。
ロッキング現象を防ぐための対策

ロッキング現象を防ぐための対策としては、地盤を固くする改良や建物の構造を頑丈にすることが挙げられます。地盤改良では、グラウンドアンカーや地盤注入材を用いて地盤の強度を高めます。また、建物の構造に関しては、剪断耐力を向上させるために耐震壁やブレースを追加したり、基礎部分に制振装置を設置したりすることが有効です。さらに、ロッキング現象の発生を抑制する特殊な基礎構造を備えた住宅の開発も進められています。