地震に強い「引抜防止付転がり免震支承」で建物を守る

不動産取引の初心者
『引抜防止付転がり免震支承』って、どういうものですか?

不動産の研究家
免震装置「IAU型免震装置」を構成する装置で、建物の引き抜きや浮き上がり、よじれ・回転を防ぐ効果があるんだ。

不動産取引の初心者
従来の免震支承は、ある程度重い建物にしか効果がなかったんですよね?

不動産の研究家
そう。でも「IAU型免震装置」は、軽量な建物でも免震効果が得られるんだ。
引抜防止付転がり免震支承とは。
「引抜防止付き回転免震支承」とは、免震装置である「IAU型免震装置」を構成する部品の一つです。この支承は、地震による建物の引き抜きや、洪水や津波による浮き上がり、強風によるねじれや回転を防ぐ効果があります。
従来の免震支承は、「積層ゴム免震支承」と呼ばれるゴムと鋼板を交互に積み重ねて接着したものでしたが、軽量な建物では効果が低く、免震効果が期待できませんでした。
しかし、「IAU型免震装置」は、軽量な建物でも免震効果を得ることが可能です。この装置は、「引抜防止付き回転免震支承」のほか、「回転免震支承」、「全方位型油圧ダンパー」、「風揺れ固定装置」の4つの部品で構成されています。
「引抜防止付転がり免震支承」とは?

「引抜防止付転がり免震支承」は、地震時の建物の揺れを軽減するために開発された画期的な免震装置です。通常の免震支承を改良したもので、従来よりも高い耐震性が期待できます。引抜防止機能が追加されているため、地震による過大な力が作用しても建物をしっかり固定することが可能です。この機能により、建物が地震の衝撃で基礎から引き抜かれるのを防ぎ、建物の崩壊を未然に防ぐことができます。
「引抜防止付転がり免震支承」の仕組み

「引抜防止付転がり免震支承」は、建物の地震耐性を強化するための免震装置です。この支承は、建物の重さを支持する柱と基礎の間に取り付けられ、建物と地盤の間に「免震層」を形成します。
免震層には、厚さ数十センチメートルのゴムや鉛などの軟らかい材料が使用されています。地震が発生すると、地盤が大きく揺れますが、軟らかい免震層が変形して地震のエネルギーを吸収します。これにより、建物が地盤の激しい揺れから切り離され、建物の揺れを軽減できます。
さらに、この支承には「引抜防止装置」が組み込まれています。この装置は、地震の際に基礎の動きが大きくなると作動し、支承を基礎に固定して建物の転倒を防ぎます。これにより、地震時に建物の安全性が確保されます。
「引抜防止付転がり免震支承」の利点

「引抜防止付転がり免震支承」は、地震時には建物と地盤の動きにかかわらず、建物が転がりずれることで揺れを軽減する免震構造の一種です。この支承の最大の利点は、従来の免震支承と異なり、地震の規模や震源距離を問わず高い免震効果を発揮することです。さらに、引抜防止機構を備えているため、建物が揺れによって転倒する心配がありません。また、建物の重量を支える高耐荷重性や、長期間の変形に対して追従する耐久性も有しています。これらの利点を組み合わせることで、建物に対して高い耐震性能と安心性を確保することができるのです。
「引抜防止付転がり免震支承」の採用事例

「引抜防止付転がり免震支承」の採用事例が豊富にあるため、この免震システムの信頼性は実証されています。例えば、耐震性が強化された東京スカイツリーには、この支承システムが採用されています。また、地震多発地帯である中国の学校や病院にも導入されており、多くの人命を守っています。さらに、歴史的建造物の耐震補強にも使用され、貴重な文化遺産を地震の被害から守っています。
地震に強い建物を目指す

近年、巨大地震の発生が懸念されており、建物の耐震性向上が求められています。そこで注目されているのが、「引抜防止付転がり免震支承」と呼ばれる耐震装置です。この装置は、建物の基礎と構造体を分離することで、地震時の揺れを抑制し、建物の倒壊や損傷を防ぎます。