不動産用語『床面積』の意味

不動産取引の初心者
「床面積」の意味が建築基準法と不動産登記法で違うってどういうことですか?

不動産の研究家
建築基準法では、壁の中心線で囲まれた部分を水平投影した面積のことを「床面積」と言います。壁の厚みを含めた面積なので、実際に利用できる面積より広くなります。

不動産取引の初心者
では、不動産登記法ではどうなんですか?

不動産の研究家
不動産登記法では、壁の中心線ではなく、内側の仕上材の内面で囲まれた部分を水平投影した面積のことを「床面積」と言います。実際に利用できる面積に近い値になります。
床面積とは。
不動産用語の「床面積」の意味は、建築基準法と不動産登記法で異なります。
■建築基準法上の「床面積」
建築物の各階やその一部で、壁などの仕切りの内側の線で囲まれた部分の、床に垂直に真上から見た面積です。これを「壁芯面積」とも呼び、実際の使用可能な面積より広くなります。
建築基準法における床面積

建築基準法における床面積とは、建物の床面を測って算出した面積のことです。外壁や柱など、建物の構造にかかわる部分の面積は含まれません。具体的には、部屋の面積、廊下、階段、収納などの面積を合計して求めます。
この床面積は、建物の規模や用途を規制するための重要な基準です。例えば、住宅の床面積は一定の範囲内に収めなければなりません。また、店舗や事務所などの商業施設の床面積は、事業の内容や従業員の数によって決められます。
不動産登記法における床面積

不動産登記法では、「床面積」とは、建物の全部または一部に存する居室の床面積をいうとされています。つまり、あくまで居室としての利用が想定された部分のみが床面積に含まれます。そのため、納戸や廊下、玄関、ベランダなどは床面積に含まれません。ただし、小屋裏のうち、居室として利用するためにつくられた部分で、かつ、高さ1.4メートル以上の部分は床面積とみなされます。
壁芯面積とは

壁芯面積とは、外壁の内側の面から内側の面までの中心を測定して算出した面積のことです。この測定方法では、壁の厚さは含まれず、建物の内部の広さだけを測定します。壁芯面積は、建物内部の実際の使える広さを表す指標として使用されます。
実際に利用できる面積との違い

不動産用語での「床面積」は、部屋内の壁や柱などの構造物を含む、部屋の総面積を表しています。これに対して、実際に利用できる面積は、家具や家電などを置いた後の、実際の生活空間の面積を指します。
重要なのは、床面積と実際に利用できる面積は異なるということです。床面積は構造物などを含むため、実際に生活できるスペースより広くなります。たとえば、床面積100平方メートルの部屋であっても、壁や柱を考慮すると、実際に利用できる面積は85平方メートル程度になる場合があります。
不動産取引における床面積の重要性

不動産取引における床面積とは、建物内部の実際に利用できる面積のことを指します。この床面積は、不動産の価格や家賃を決定する上で重要な要素となります。なぜなら、居住スペースの広さや利便性を判断する基準となり、それによって不動産の価値が大きく左右されるからです。
床面積が広いほど、居住空間を自由に使えるようになり、快適性が増します。そのため、一般的によく使われる間取りや建物の階数などが考慮された上で床面積が設定されています。また、床面積の大きさは、物件の用途や目的にも影響します。例えば、店舗やオフィスでは、顧客や従業員の数を収容できるだけの十分な床面積が必要になります。