耐火等級とは?住宅性能表示制度の指標を解説

不動産取引の初心者
耐火等級ってなんですか?

不動産の研究家
住宅性能表示制度で定められた、火災時の安全性に関する指標です。

不動産取引の初心者
住宅性能表示制度ってなんですか?

不動産の研究家
住宅の性能を評価する共通指標・ルールで、10の基準で住宅性能を評価します。
耐火等級とは。
「耐火等級」とは、住宅の「火災時の安全」を測る指標の一つです。住宅の性能を評価する「住宅性能表示制度」の中で定められています。
耐火等級は、「火災時の安全性」を評価する10の基準のうちの一つで、延焼しにくい時間で評価されます。また、火災を感知しやすい場所にある警報装置の設置状況も評価に含まれます。
耐火等級は住宅の部位によって分けられ、延焼しやすい窓やドアなどの「開口部」については等級1~3、外壁や軒先などの「外壁」については等級1~4で表示されます。数値が大きいほど、耐火性能が高くなります。
住宅性能表示制度における耐火等級とは?

住宅性能表示制度において、「耐火等級」とは、建物の主要構造部分が一定の時間、火に耐えられる能力を示した等級のことです。火災発生時に住人が避難する時間を確保し、延焼防止に役立ちます。耐火等級は、「耐火建築物」、「特定防火構造物」、「準耐火構造物」など、構造部分の耐火性能に応じて分類されており、建物の用途や用途区域などの条件によって求められる等級が異なります。
耐火等級の評価対象部位と基準

耐火等級の評価対象部位と基準
耐火等級は、火災が発生した際に建物の延焼を防ぐ性能を表しています。評価対象となる部位は、主要構造部(柱、梁、壁、床)と区画部(壁、床、天井、ドア)です。
主要構造部の耐火等級は、火災時にその構造がどれくらい耐えられるかを表しており、耐火時間が基準となります。例えば、耐火等級2であれば、火災発生から2時間耐えられることを示します。
区画部の耐火等級は、火災の延焼を防ぐ能力を表し、耐火構造が基準となります。耐火構造には、耐火被覆構造やモルタル構造などがあり、それぞれ延焼を防ぐ能力が異なり、耐火等級が決められています。
延焼のおそれのある開口の耐火等級

建築物では、延焼の危険性が高い開口部(窓やドアなど)に耐火等級が定められています。これは、火災時に開口部から炎や熱がどれくらいの時間まで遮断できるかを表す指標です。住居部分については、外壁に面した開口部には準耐火構造、隣接建物の窓やバルコニーに面した開口部には耐火構造が求められます。これにより、火災の蔓延を防ぎ、居住者の安全を確保することができます。
延焼のおそれのある外壁・軒天の耐火等級

延焼のおそれのある外壁・軒天の耐火等級
住宅性能表示制度では、延焼のおそれのある部分についても耐火等級が定められています。この耐火等級は、火災時に炎や熱が建物にどの程度影響を与えるかを表すもので、以下の3段階に分類されます。
* -耐火性能1時間-火災から1時間以上、延焼を防止できる外壁や軒天
* -準耐火性能30分-火災から30分以上、延焼を防止できる外壁や軒天
* -難燃性能15分-火災から15分以上、延焼を抑えることができる外壁や軒天
耐火等級の高い住宅がもたらす安心感

耐火等級の高い住宅は、私たちに大きな安心感を与えてくれます。住宅火災は、命と財産を脅かす重大な事故です。耐火等級の高い住宅は、火災が発生した場合でも、燃え広がりにくい構造になっており、避難時間を確保したり、延焼を防止したりすることが期待できます。また、耐火等級が高いほど、保険料が安くなったり、融資条件が優遇されたりするケースもあります。つまり、耐火等級の高い住宅を選ぶことで、安全・安心な暮らしを手に入れるとともに、経済的なメリットも享受できるのです。