簡易耐火建築物ってなに?

不動産取引の初心者
「簡易耐火建築物」について教えてください。

不動産の研究家
「簡易耐火建築物」とは、建基法で従来、耐火建築物以外で一定の防火性能を有するものとして規定されていたものです。

不動産取引の初心者
「イ簡耐」と「ロ簡耐」という種類があるのですか?

不動産の研究家
はい、「イ簡耐」と「ロ簡耐」という種類があります。それぞれ防火性能の基準が異なります。
簡易耐火建築物とは。
建築用語に「簡易耐火建築物」というものがあります。これは建築基準法で定められた耐火建築物とは別の種類で、一定レベルの防火性能を備えている建築物です。通称として「イ簡耐」や「ロ簡耐」と呼ばれています。
簡易耐火建築物の定義

-簡易耐火建築物の定義-
簡易耐火建築物とは、国土交通大臣が定める一定の防火性能基準を満たす建築物を指します。具体的には、「延焼のおそれのある部分」の構造が、木造であっても不燃材料で覆われていたり、準耐火構造以上で造られたりしている必要があります。また、「開口部」も防火戸や防火シャッターなどで保護され、火災の延焼を防ぐ構造になっています。簡易耐火建築物は、学校や病院、老人ホームなど、火災の際に人命を保護する必要がある建物に多く採用されています。
イ簡耐とロ簡耐の違い

簡易耐火建築物には、イ簡耐とロ簡耐の2種類があります。イ簡耐とは、延焼防止上の外壁や開口部の性能を確保していますが、内部の仕上げや構造躯体には耐火性能が要求されていない建築物です。一方、ロ簡耐は、イ簡耐よりも耐火性能が強化されており、内部の仕上げや構造躯体にも一定の耐火性能が要求されます。つまり、ロ簡耐はイ簡耐よりも火災時の耐火時間が長く、建物への延焼防止効果がより大きくなっています。
簡易耐火建築物の特徴

-簡易耐火建築物の特徴-
簡易耐火建築物は、その名の通り、耐火性能が中程度の建築物です。耐火性能とは、火災時に建物の構造が崩壊するまでの耐える時間を指します。簡易耐火建築物の耐火性能は、30分または60分となっており、一般の住宅や小規模な店舗などに適しています。
簡易耐火建築物は、構造や材料の特性により耐火性能を確保しています。耐火構造として、鉄筋コンクリートや鉄骨造などが採用され、耐火材料として、モルタル塗りや耐火ボードなどが使用されます。これにより、火災の発生時に建物の構造を保護し、火災拡大を防ぎます。
簡易耐火建築物の用途

簡易耐火建築物の用途は幅広く、さまざまな施設で使用されています。
例えば、倉庫や工場、店舗などの産業用建造物では、火災による被害を最小限に抑えるために利用されます。また、事務所やホテル、病院などの公共施設では、人命保護と資産の保全を目的として採用されます。さらに、集合住宅や一戸建て住宅では、火災時の延焼を遅らせることで居住者の安全を確保するために利用されています。
簡易耐火建築物の利点と欠点

-簡易耐火建築物の利点と欠点-
簡易耐火建築物は、耐火構造に準じた性能を有する簡易な建築物です。その利点は、耐火建築物と比較して建築コストが低く抑えられることです。また、建築基準法で定められた防火規制を満たしているため、火災時の安全性を確保できます。
一方、欠点としては、耐火建築物と比べて耐火性能が劣ることです。そのため、火災が発生した場合、火災の拡大や延焼を防ぐ能力が低くなります。また、断熱性能が低い傾向があり、冷暖房費が高くなる可能性があります。