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不動産融資の総量規制とは?

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不動産融資の総量規制とは?

不動産取引の初心者

先生、『不動産融資の総量規制』について教えてください。

不動産の研究家

『不動産融資の総量規制』とは、金融機関の不動産業向け貸出し(融資)について、その増勢を総貸出しの増勢以下に抑制するという大蔵省による行政指導のことだよ。

不動産取引の初心者

具体的にはどういった目的で実施されたのですか?

不動産の研究家

当時、金融機関の過剰な不動産業向け融資が地価高騰の一因となっていたため、それを抑制して地価の上昇を抑えることが目的だったんだ。

不動産融資の総量規制とは。

不動産関連の用語「不動産融資の総量規制」は、金融機関が不動産事業者に対して行う融資について、その増加率を金融機関の全融資の増加率以下に抑制することを定めた大蔵省の行政指導のことです。

この総量規制は、過剰な不動産融資が地価高騰の一因となっていたことから、1990年4月から1991年12月まで実施されました。地価抑制に大きな効果を上げました。

総量規制の解除後には、一定の指標に基づいて抑制を指導する「トリガー方式」が採用されましたが、1994年には適用が停止されました。

不動産融資の総量規制の意味

不動産融資の総量規制の意味

不動産融資の総量規制は、金融機関による不動産融資の総額を一定の範囲内に収めることを目的とした規制です。これにより、過剰な不動産融資を抑制し、不動産市場の過熱やバブル発生を防ぐことを目指しています。総量規制の対象となる融資は、住宅ローンや事業用不動産ローンなど、不動産購入や投資に用いられる融資です。規制の具体的内容は、金融庁が定めた基準に基づき、金融機関ごとに設定されます。

総量規制の実施期間と目的

総量規制の実施期間と目的

総量規制とは、金融庁が定める不動産融資の貸出限度額に関する規制のことです。総量規制は、不動産バブルの発生や過剰な投機を抑えることを目的として実施されました

総量規制の実施期間は、金融機関によって異なります。メガバンクや大手金融機関は2014年から、地方銀行や信用金庫は2016年から実施されました。規制内容としては、金融機関が年間に行う不動産融資の総額が、自己資本額の一定割合を超えないように制限されています。

総量規制の効果

総量規制の効果

総量規制の効果は、不動産市場の過熱を抑制することです。無秩序な住宅ローン発行により住宅価格が急上昇するのを防ぐことで、バブル経済の崩壊による経済への悪影響を防ぎます。また、抑制された住宅ローン需要によって、住宅ローンの金利が下がり、住宅の購入がしやすくなります。ただし、総量規制の適用範囲が広すぎると、必要な住宅ローンが得られずに住宅取得が困難になるなどの弊害も生じます。

総量規制解除後

総量規制解除後

総量規制解除後、不動産融資の市場では、規制前よりも多くの融資が供給されるようになりました。これは、金融機関が融資枠を拡大し、住宅ローンや事業用ローンへの融資を積極的に行えるようになったためです。その結果、住宅購入や不動産投資の需要が高まり、不動産市場の活性化につながりました。ただし、総量規制解除後に不動産価格が上昇する懸念も指摘されています。過剰な融資が不動産バブルを引き起こさないよう、金融当局による適切なモニタリングと規制が求められています。

トリガー方式の停止

トリガー方式の停止

トリガー方式の停止

不動産融資の総量規制には、トリガー方式が導入されています。これは、金融機関の不動産融資の残高が一定の水準を超えると、それ以降の融資に対してより厳しい規制がかかる仕組みです。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行の影響を踏まえ、2023年3月末までトリガー方式の停止が決定しました。これにより、金融機関は当面の間、より緩やかな基準で不動産融資を実施することができます。この停止措置は、経済活動の維持や住宅市場の安定化を目的としています。

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