幹割れとは？原因と対策を解説

幹割れとは？原因と対策を解説

幹割れの原因

幹割れとは、木の幹に縦に亀裂が入る現象のことです。原因はいくつかありますが、大きく分けると2種類あります。

1つ目は乾燥です。気温や湿度の急激な変化、または長期間にわたる水分不足により、木は収縮して幹にひびが入ります。特に日当たりの良い南側の幹に起こりやすく、夏場によく見られます。

もう1つの原因は凍害です。冬場の急激な冷え込みにより、木の幹の樹皮や細胞が凍結して膨張します。その結果、幹にひびが入り、幹割れが発生します。寒さが厳しい地域や、強風が吹き抜ける場所の木に多く発生します。

幹割れの対策

-幹割れの対策-

幹割れを防ぐには、適切な予防策と対処法を講じることが重要です。樹木の適切な剪定を行い、混雑した枝や病害虫に冒された枝を除去することで、風や雪の重みによる幹への負担を軽減します。土壌の適切な管理を行い、土壌が適切に湿っていて栄養がある状態を保ちます。また、適切な巻きつけ材料を使用した幹の保護も重要です。巻きつけ材料は、樹皮を損傷から守り、害虫や病気を防ぐのに役立ちます。

幹割れした木を補修する

-幹割れした木を補修する-

幹割れが発生した場合、木の回復力を高め、さらなる損傷を防ぐために補修することが重要です。補修方法は、損傷の度合いによって異なります。

軽微な幹割れの場合、傷口の周囲をあらかじめたがねで削りとり、専用の木癒合材を塗布することができます。この木癒合材は、傷口を覆って雑菌の侵入を防ぎ、樹木の自然治癒力を促進します。

大きな幹割れの場合、ボルトやU字形の金具で割れた部分を締め付けて、エポキシ樹脂を注入して安定化します。エポキシ樹脂は、幹割れに強固な接着力を持ち、さらなる破損を防ぐことができます。

また、幹に支柱を立てて、幹にかかる荷重を軽減することも有効です。これにより、木が自力で修復する時間を確保できます。

補修後は、定期的に傷口の部分を観察し、必要に応じて追加の補強や治療を行いましょう。適切な処置を施すことで、幹割れした木を回復させて、その寿命を延ばすことができます。

幹割れと乾燥時の割れの区別

幹割れと混同されやすい現象として、「乾燥時の割れ」があります。乾燥時の割れとは、主に夏に発生するもので、樹の幹が乾燥することで表皮が収縮し、割れ目が生じるものです。一方、幹割れは寒暖差や水分不足などによって引き起こされ、春先によく見られます。また、幹割れの割れ目は乾燥時の割れよりも深く、樹皮が剥がれるなどの症状を伴うのが特徴です。そのため、木の状態を確認する際には、発生時期や割れ目の程度を考慮して、幹割れと乾燥時の割れを区別することが重要です。

幹割れの予防

-幹割れの予防-

幹割れの発生を防ぐためには、日頃から正しい管理を行うことが不可欠です。首先、過度の水やりは避け、適切に水を与えるようにしましょう。土壌の乾燥が続くと根が水分を求めて伸長し、幹に膨張力が生じて割れ目が発生する恐れがあります。また、肥料の与え過ぎも慎みましょう。肥料が過剰になると、木が急速に成長して幹が弱くなり、割れやすくなります。

さらに、剪定を適切に行うことも重要です。込み合った枝葉は風通しが悪く、病気や害虫の発生を助長します。幹に密着している枝や、内側に伸びている枝は積極的に剪定しましょう。また、樹木によっては支柱を立てることで幹の負担を軽減し、割れを予防できます。