サービサーとは?仕組み・役割を知る

不動産取引の初心者
サービサーってなにですか?

不動産の研究家
サービサーとは、金融機関やノンバンクから委託を受けて、債権の回収代行をする民間企業のことです。

不動産取引の初心者
いつ頃からあるんですか?

不動産の研究家
サービサー業務は1999年の『サービサー法』施行に合わせて、民間に解禁されました。
サービサーとは。
不動産関連の業界用語で「サービサー」というものがあります。これは、金融機関や非銀行金融機関から委託を受けて、債権の回収代行などを行う民間企業のことです。1999年に制定された「サービサー法」によって、それまで弁護士しか行うことができなかった債権管理回収業務(サービサー業務)が民間企業にも認められるようになりました。
サービサーの定義と役割

サービサーとは、金融機関から住宅ローンやカードローンの債権を買い取る会社のことです。金融機関は住宅ローンやカードローンの返済が滞ったり、不良債権化するリスクを軽減するために、こうした債権をサービサーに売却します。
サービサーの主な役割は、債権の回収と管理です。サービサーは、債務者に対して返済督促を行い、滞納分の回収を図ります。また、債務者が返済不能となった場合には、抵当物件の競売や差し押さえなど、法的措置を講じることもあります。さらに、サービサーは債権の価値を査定し、資産運用や証券化などの金融商品として販売することもあります。
サービサー法の施行と民間への解禁

サービサー法が施行され、民間企業によるサービシング業務が解禁されました。これにより、銀行や信販会社などの民間企業がサービサーとして認定を受け、住宅ローンやクレジットローンなどの不良債権の回収・管理を行うことができるようになりました。この解禁によって、サービシング業界に競争が生まれ、より効率的かつ効果的な不良債権処理が期待されています。また、民間サービサーの参入によって、債務者に対する柔軟な対応や新たな回収手法の導入などが図れるようになり、債権回収に新たな風を吹き込むことが期待されています。
サービサーが行う業務

サービサーは、融資の返済が滞った際に、債権の回収や債務者の支援を行う重要な役割を担っています。サービサーが行う業務には、債務者とのコンタクト、返済計画の策定、必要に応じて法的措置の検討などがあります。また、サービサーは、債務者の財務状況の監視、ローン契約の遵守確認、債権者との定期的な報告など、ローン管理の様々な側面を処理します。さらに、サービサーは、債務者のファイナンシャルリテラシーの向上を支援し、返済能力の回復を図るため、カウンセリングや教育プログラムを提供することもあります。
債権回収代行におけるサービサーの重要性

債権回収代行におけるサービサーの重要性
債権回収代行におけるサービサーの役割は非常に重要です。サービサーは、銀行やその他の金融機関が保持する債権の回収を引き受け、回収業務の効率化と効果の向上を図ります。サービサーが担う主な責任には、債務者の特定、債権の確認、支払い計画の策定、債務者への督促、債務の返済の受け取りが含まれます。
サービサーが介入することで、金融機関は債権回収の手続きにかかる時間を短縮し、回収率を向上することができます。また、サービサーは債務者との交渉にも熟練しているため、債務者の状況に合わせた柔軟な支払い計画を策定し、回収可能な金額を最大化することができます。このように、サービサーは金融機関の債権回収プロセスを効率化し、損失を最小限に抑えるのに役立ちます。
サービサーのメリットとデメリット

-サービサーのメリットとデメリット-
サービサーには、メリットとデメリットの両方が存在します。まず、メリットとして、サービサーを利用することで、債権者側は債権回収業務の負担を軽減できます。通常、債権回収には多大な労力と時間がかかりますが、サービサーに委託することで、その負担を外部委託できるため、債権者側は本来の業務に集中できます。
一方で、デメリットとしては、サービサーに支払う手数料がかかる点があります。サービサーは成功報酬型で業務を行うことが多く、債権回収に成功した場合にのみ手数料を受け取ります。つまり、サービサーが債権を回収できなかった場合は、債権者側は手数料を支払うことなく、逆に債権回収に成功した場合にはサービサーに高額な手数料を支払わなければならない可能性があります。