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レンガの世界を紐解く

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レンガの世界を紐解く

不動産取引の初心者

先生、「レンガ」について教えてください。

不動産の研究家

レンガは、粘土などを型に入れて焼いて作る建材です。赤茶色で直方体のタイプが一般的です。

不動産取引の初心者

日本でレンガが使われ始めたのはいつですか?

不動産の研究家

日本でレンガが使われ始めたのは明治初期で、大正初期頃に建造物や鉄道の構造物で多く使用されました。

レンガとは。

建築用語の「レンガ」とは、粘土や頁岩、泥などを型に入れて窯で焼いたり圧縮したりして作られる建築材料です。一般的には赤茶色で直方体をしており、日本で使用されるようになりましたのは明治時代初期のことです。特に大正初期には、建物や鉄道構造物(橋脚やトンネルなど)に積極的に用いられました。しかし関東大震災以降、小規模な建造物以外ではあまり使われなくなりました。

レンガの大きさは、現在の日本工業規格(JIS)で210mm×100mm×60mmと定められていますが、それ以前は統一されていませんでした。なお、部位の呼び名としては、100mm×60mmの面を「小口」、210mm×60mmの面を「長手」といいます。レンガの積み方には、「イギリス積み」「フランス積み」「小口積み(ドイツ積み)」、「長手積み」などがあり、歴史的建造物にもこれらの積み方が採用されているケースが多く見られます。

レンガの定義と起源

レンガの定義と起源

-レンガの世界を紐解くレンガの定義と起源-

レンガとは、粘土またはシェールなどの原料を成形し、焼成した建築資材です。レンガは通常、直方体または長方体の形をしており、幅広い建築用途に使用されます。

レンガの歴史は古く、紀元前7000年頃にはすでに使用されていたと考えられています。最古のレンガは乾燥させた日干しレンガでしたが、その後、焼成レンガが開発され、より丈夫で耐久性のあるものとなりました。古代エジプト人やメソポタミア人は、寺院や宮殿などの建造物にレンガを使用していました。

レンガの活用史:大正時代の隆盛と関東大震災後の衰退

レンガの活用史:大正時代の隆盛と関東大震災後の衰退

<レンガの活躍が広く見られた大正時代>
レンガは、日本において大正時代に建築業界で隆盛を極めました。経済成長に伴う都市化の進展により、耐震性と耐火性に優れたレンガの需要が高まり、官公庁舎や学校、工場などさまざまな建築物に使用されました。代表的な建造物として、旧東京駅赤レンガ駅舎(現・丸の内駅舎)や日本銀行本店などが挙げられます。

<関東大震災で深刻な被害とレンガ需要の低下>
しかし、関東大震災(1923年)はレンガ建築に大きな打撃を与えました。大地震の揺れと火災により、多くのレンガ造の建物が倒壊または焼失しました。この惨事を受け、耐震性のより高い鉄筋コンクリート造が推奨されるようになり、レンガの需要は急速に低下していきました。その後、日本は第二次世界大戦への道を歩むことになり、建築への投資が縮小したこともレンガ産業の衰退に追い打ちをかけました。

JIS規格とレンガのサイズ

JIS規格とレンガのサイズ

JIS規格とレンガのサイズ

レンガの規格化は、建設業界における作業の効率化と品質の向上に貢献してきました。日本で用いられている主なJIS規格は、日本工業規格(JIS A 5401)です。この規格では、レンガの寸法、形状、特性などが規定されています。一般的なレンガのサイズは、長さ210mm、幅100mm、高さ60mmで、「普通レンガ」と呼ばれています。また、JIS規格では、用途に応じて異なる寸法のレンガも規定されています。例えば、耐火レンガや化粧レンガなどは、それぞれ異なるサイズで製造されています。

レンガの部位名称:小口と長手

レンガの部位名称:小口と長手

レンガの部位名称では、レンガの構成要素について詳しく見ていきます。小口とは、レンガの短い側の面を指し、長手は長い側の面を指します。小口は積み重ね時に下のレンガの上に置かれる面になり、長手は積み重ね時に隣り合うレンガと接する面になります。レンガの強度や積まれた時の美観を左右する重要な部分であり、設計や施工において考慮する必要があります。

レンガの積み方:イギリス積みから長手積みまで

レンガの積み方:イギリス積みから長手積みまで

レンガの積み方イギリス積みから長手積みまで

レンガ造りは、その多用途性と美しさから、何世紀にもわたって建築において重要な役割を果たしてきました。さまざまな積み方があり、それぞれが独自の外観と構造的特性を持っています。最も有名な積み方の1つはイギリス積みで、レンガを交互に重ねて、長手方向と小口方向の層が交互に現れます。この方法は、壁に強度と安定性をもたらすために使用されます。

もう1つの一般的な積み方は長手積みで、レンガをすべて長手方向に並べて積み重ねます。この積み方は、表面に水平な線を生み出し、よりモダンで洗練された外観になります。また、フランドル積みと呼ばれる積み方もあります。これはイギリス積みと同様ですが、レンガの長手方向の層が少し後退しているのが特徴です。この方法は、壁に装飾的なディテールを追加できます。

レンガの積み方の選択は、審美的な好みだけでなく、構造的な要件によっても決まります。イギリス積みやフランドル積みは、高強度の壁に適していますが、長手積みは、より軽い構造に適しています。レンガの積み方は、建物の外観を形作り、全体的な美しさと耐久性に貢献する重要な要素です。

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