板目木取りとは？木目の美しさを活かす製材技術
不動産取引の初心者
『板目木取り』ってどんな製材の仕方ですか?
不動産の研究家
丸太の直径方向と直角に鋸を入れて、木目の美しさを活かした製材品を取る方法だよ
不動産取引の初心者
なるほど。じゃあ、『柾目木取り』とは違うんですか?
不動産の研究家
その通り。柾目木取りは、樹芯を通るように鋸を入れて、年輪と直交した断面を作る方法なんだ
板目木取りとは。
「板目木取り」とは、丸太の中心を通らずに、丸太の直径に対して直角に鋸を入れて板状にする方法のことです。この方法では、木目の美しさが活かされて、美しい製材品が得られます。
一方、「柾目木取り」や「柾目挽き」と呼ばれる方法は、丸太の中心やその近くを通るように鋸を入れて、年輪に対して直角な断面（柾目）をつくる方法です。
板目木取りの特徴
板目木取りの特徴として、まず挙げられるのは、木目の美しさを最大限に引き出すことができるという点です。板目木取りでは、原木から板を切る際に、年輪に平行に繊維を切り出すため、独特で魅力的な木目模様が生まれます。また、板目木取りのもう一つの特徴は、木の強度が高いことです。年輪に沿って繊維が切り出されるため、木目が均一で、強度が増すのです。さらに、板目木取りは調湿効果にも優れています。木材の繊維は、空気中の湿気を調節する性質を持っているため、板目木取りで製材された木材は、室内の湿度を快適に保つのに役立ちます。
板目木取りの利点
板目木取りの利点は、その審美的な魅力にあります。板目木取りでは、木目の流れが板の表面に平行に現れます。この独特の見た目は、自然な美しさと高級感を醸し出します。また、板目木取りは木目の強度を活かし、寸法安定性と耐久性に優れています。ただし、板目木取りは収縮や膨張が大きいという性質があります。そのため、湿度の変化に強い塗装や仕上げ処理を施す必要があります。
板目木取りの欠点
板目木取りの欠点としては、強度が柾目木取りよりも劣ることが挙げられます。板目板は、木の繊維方向に対して直角に切断されるため、力が加わると繊維が縦に裂けやすいのです。そのため、床板やフローリングなど、荷重がかかる部位に使用する場合には、板目よりも柾目の方が適しています。
また、板目木取りは反りや曲がりが出やすいという特徴もあります。これは、木材の縦方向の収縮が横方向の収縮よりも大きいためです。この収縮差によって、板目板は気温や湿度の変化で反ったり曲がったりするのです。そのため、家具や建具に使用する場合には、反りや曲がりを防ぐための対策が必要になります。
柾目木取りとの違い
-柾目木取りとの違い-
柾目木取りと板目木取りとは、木材の木目に対して平行に切り出すか（柾目）、垂直に切り出すか（板目）によって分類される製材技術です。柾目木取りでは、木材のまっすぐな木目が出現し、均一で整った印象を与えます。一方、板目木取りでは、木材の荒々しい木目や節が出現し、自然で力強い印象を与えます。
柾目木取りが均一な見た目を求める家具や内装に使用されるのに対し、板目木取りは、木の個性や風合いを活かした、より装飾的な用途に適しています。また、板目木取りでは、木目の複雑な流れによる「縮み杢」や「虎斑杢」といった、独特の模様が形成されることもあります。
板目木取りの活用例
板目木取りは建築や家具づくりに広く活用されています。柱や梁など、垂直方向の荷重を受ける部材では、木目の直線的な美しさが強調され、強度も確保できます。また、フローリングやテーブルの天板など、水平方向の荷重を受ける部材では、木目の表情が豊かに表れ、空間を温かみのある雰囲気に演出します。さらに、カウンターや棚板など、デザイン性を重視した部材でも、板目木取りが採用され、木目の美しさと機能性を兼ね備えた空間づくりに貢献しています。
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