介護老人保健施設とは？仕組みと役割を解説

介護老人保健施設とは？仕組みと役割を解説

介護老人保健施設の対象となる人

介護老人保健施設の対象となる人は、大きく分けて次の3つです。

* -要介護認定を受けている人- 要介護1〜5に認定された人で、在宅での生活が困難になったが、病院での治療は必要ない人です。
* -要支援認定を受けている人- 要支援1〜2に認定された人で、介護サービスが必要だが、まだ在宅での生活が可能な人です。
* -認知症と診断され、それによる日常生活への支障がある人- 認知症性疾患と診断され、在宅での生活が困難になった人です。

提供されるケアサービスの内容

提供されるケアサービスの内容

介護老人保健施設では、利用者の心身の状況に合わせて、包括的なケアサービスが提供されます。サービスの内容は施設ごとに多少異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

* -健康管理・リハビリテーション- 医師や看護師による健康管理、理学療法や作業療法などによるリハビリテーションを実施し、心身の機能向上を目指します。
* -介護サービス- 食事介助や入浴介助、排泄介助などの基本的な介護サービスのほか、認知症ケアやターミナルケアなど、専門的なサービスも受けられます。
* -相談・支援- 生活相談や介護相談など、利用者や家族の悩みや不安に対応し、必要に応じた支援を行います。
* -社会参加支援- 外出や地域活動への参加を促すことで、利用者の社会性を維持し、生きがいのある生活を送れるよう支援します。

在宅復帰を目指す施設としての役割

介護老人保健施設は在宅復帰を目指す施設としての役割も担っています。入院や介護などの医療・介護サービスを総合的に提供することで、要介護者が日常生活を送れるよう支援します。施設では、リハビリテーションや生活機能の向上のためのプログラムを実施し、在宅で生活するために必要な身体機能や認知機能の回復を図ります。さらに、排泄介助や食事の介助などの介護サービスも提供し、日常生活の自立をサポートします。これにより、要介護者が在宅復帰を果たし、より豊かな生活を送ることができるようになります。

利用料や入所までの流れ

利用料や入所までの流れ

介護老人保健施設の利用料は、介護度や利用内容によって異なります。通常、自己負担分は1割～3割程度で、残りは介護保険から支払われます。支給限度額を超えた場合は、全額を自己負担となります。

入所の手順としては、まずケアマネジャーに相談し、施設の空き状況を確認します。空きがあれば、施設見学を行い、利用契約を締結します。入所後は、介護計画を作成し、個々のニーズに合わせたケアが提供されます。なお、入所までの期間は、施設の空き状況や手続きの進捗によって異なります。

介護老人保健施設のメリットとデメリット

介護老人保健施設のメリットとデメリット

介護老人保健施設は、在宅での生活が困難になった高齢者を対象に、介護やリハビリテーション、医療を総合的に提供する施設です。メリットとしては、在宅での介護負担を軽減できることや、専門的な介護サービスを受けられることが挙げられます。また、医療機能を備えているため、急変時にすぐに対応してもらえるのも安心です。

一方で、デメリットもあります。施設での生活となるため、慣れない環境への適応が必要です。また、利用料が高額だったり、希望する施設に入居できない場合があることもデメリットと言えます。さらに、在宅と比べて自由度が制限されたり、自宅での生活の質の低下につながる可能性があります。

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