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設計震度とは?建築物への地震の影響を理解する

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設計震度とは?建築物への地震の影響を理解する

不動産取引の初心者

先生、「設計震度」について教えてください。

不動産の研究家

設計震度は、建築物が耐えられる必要がある地震の加速度を表す値です。

不動産取引の初心者

具体的に言うと、どのような意味ですか?

不動産の研究家

例えば、「設計震度0.3」とは、重力加速度の30%の水平加速度が建物に作用することを意味します。

設計震度とは。

「設計震度」とは、建物や貯蔵タンクが耐えるべき地震の揺れを数値で表したものです。マグニチュードや震度は地震の規模を示す指標ですが、建物が受ける影響は地震の加速度で決まるため、設計震度は加速度を基準に設定されています。

例えば、液体を貯蔵するタンクは、水平方向の揺れ、垂直方向の揺れ、液面の揺れという3つの影響を受けます。

水平方向の揺れは「設計水平震度」と呼ばれ、「設計震度0.3」の場合、重力加速度(980gal)に対して30%の加速度(294gal)が水平方向に建物にかかることを意味します。

1980年以降は、国土交通省が定めた「新耐震設計法」に基づき、地盤や建物の特性を考慮した動的な解析手法(動的応答解析法など)が採用されています。

設計震度の意味

設計震度の意味

-設計震度の意味-

設計震度とは、建築物の耐震設計において想定される、最大規模の地震動のことです。日本の建築基準法では、各地の過去に発生した地震記録や地盤の揺れやすさを基づき、全国を震度5強〜7程度の地震が発生する地域区分に分類しています。そして、各地域で想定される最大規模の地震動を設計震度として定めています。これにより、建築物がその地域で発生する恐れのある地震に耐えられるよう設計することが求められています。

地震動と建築物への影響

地震動と建築物への影響

地震動と建築物への影響

地震が起きると、地盤が揺れます。この地盤の揺れを地震動と呼びます。地震動は、震源の深さや規模、地盤の性質によって異なり、振幅や周波数に特徴があります。

地震動は、建築物に大きな力を加えます。これにより、建物の構造部材にひび割れや破損などの被害が出る可能性があります。また、地震動によって建物全体が揺れることで、家具や什器が倒れるなど、二次的な被害も発生します。

特に、建物の固有振動数と地震動の周波数が一致すると、共振現象が発生し、被害が大きくなります。そのため、建築物設計では、建物の固有振動数を地震動の想定周波数から離すことが重要です。

液体の貯蔵タンクにかかる影響

液体の貯蔵タンクにかかる影響

-液体の貯蔵タンクにかかる影響-

液体貯蔵タンクは、地震時に重大な影響を受ける可能性のある構造物です。地震による揺れは、タンク内(液体の上面)の液体のスロッシングを引き起こします。このスロッシングにより、以下の影響が生じます。

* タンクの損傷スロッシングによる液体の衝撃で、タンクの壁や屋根が損傷する可能性があります。
* 液体の流出スロッシングにより、タンクから液体が流出する可能性があります。これにより、環境や人命に被害が生じる可能性があります。
* 火災や爆発の危険性流出した液体が引火性であれば、火災や爆発を引き起こす可能性があります。特に、地下タンクなどの密閉された空間では危険性が高くなります。

設計震度と水平方向地震動影響

設計震度と水平方向地震動影響

設計震度は、建築物への地震動の影響を評価するために使用される重要な指標です。設計震度は、特定の地域における地震の強さに基づいて決定され、一般的に震度階級で表されます。この震度階級は、地震の揺れによる建築物への影響の程度を示しています。

設計震度は、水平方向の地震動影響を評価するために使用されます。地震動は、建築物に水平方向の揺れを与えます。この揺れは、建築物の安定性に影響を与え、構造的な損傷崩壊を引き起こす可能性があります。設計震度は、建築物の水平方向の耐震性を確保するために、建築物の構造設計の基礎として使用されます。

動的応答解析法とは

動的応答解析法とは

-動的応答解析法とは-

地震時に建物が受ける影響をより正確に評価するためには、動的応答解析法と呼ばれる手法が用いられます。これは、建物の構造と地震波の入力をコンピュータモデルに組み込み、地震動による建物の挙動をシミュレートするものです。

動的応答解析では、建物の構造特性(質量、剛性、減衰率など)と、想定される地震動(加速度、変位、周期など)が考慮されます。シミュレーションでは、地震波が建物に作用したときの建物の変形、応力、加速度などの動的応答を計算します。

この解析法により、地震時の建物の最大変形や応力、各階の加速度など、設計震度だけでは捉えられない詳細な情報を取得できます。この情報は、建物の耐震性能を評価したり、耐震補強計画を策定したりするために活用されます。

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