『巴挽き』とは?4回回して木取りする挽き方

不動産取引の初心者
‘巴挽き’について教えてください。

不動産の研究家
‘巴挽き’とは、丸太材を4回まわして木取りをする挽き方ですね。

不動産取引の初心者
4回まわすというのはどういう意味ですか?

不動産の研究家
まずは3方の側面を挽き落とし、残った材を平行に鋸で挽くやり方です。
巴挽きとは。
不動産用語における「巴引き」とは、丸太材を四方に挽き進める技法です。まず、三方向の側面を平行に挽き下ろし、その後残った材を「だらのこびき」(平行に鋸を通す挽き方)で行います。
巴挽きの工程

『巴挽き』の手順について説明します。巴挽きとは、木取りを行う際に木を4回回転させて行う挽き方のことです。
手順は次の通りです。まず、伐採した木を地上から持ち上げて横に寝かせます。次に、チェーンソーの刃を木の端から中央に向かって斜めに当て、約45度の角度で切り込みを入れます。この切り込みを「欠き込み」と呼びます。その後、木の反対側にも同じように欠き込みを入れ、両方の欠き込みの中央で切り落とします。
この工程を4回繰り返すと、木が4つの部分に分かれます。この部分のうちの1つが「本丸太」と呼ばれる、最も太くて質の高い部分です。残りの3つの部分は「丸太」と呼ばれ、本丸太よりも細くなります。
巴挽きの特徴

巴挽きは、4回木を挽きながら木取りをする独特な挽き方です。その特徴としては、以下のような点が挙げられます。
① 4回の挽き分け
巴挽きは、1度に4回に分けて木を挽きます。それぞれ「荒挽き」「半荒挽き」「仕上げ挽き」「追い挽き」と呼ばれ、段々と刃物を細かくして仕上げていきます。
② 挽き方向の変化
通常の挽き方では、木に対して平行に刃物を動かしますが、巴挽きでは挽き方向を4回ごとに90度ずつ変えます。これにより、木目に沿った緻密で美しい挽き面が得られます。
③ 効率化
4回に分けて挽くことで、異なる刃物の番手を使い分けることができ、効率的に木取りできます。特に挽き初めや挽き終わりに無駄な力がかかるのを防ぎます。
巴挽きの用途

巴挽きの用途としては、主に木材の伐採や丸太の製材に使用されます。その特徴的な回旋動作により、木肌を傷つけたり、割れを生じさせたりすることなく、木材を均一に切り取ることができます。また、複雑な形状の木材を加工する際にも、巴挽きが用いられます。この挽き方は、日本の伝統的な建築や工芸品製作においても広く使用されており、緻密で美しい仕上がりが得られることから高く評価されています。
巴挽きと他の挽き方の違い

-巴挽きと他の挽き方の違い-
巴挽きは、他の挽き方と異なる特徴を持っています。まず、4回木を回して伐り倒す点です。一般的な挽き方は2回または3回ですが、巴挽きは1回多く回すことで、より確実に木を倒します。
また、巴挽きはノコギリの刃の食い込み方も異なります。一般的な挽き方は、ノコギリを垂直に当てて挽きますが、巴挽きは斜めに当てて挽きます。これにより、より大きな力を入れて木を切ることができます。
さらに、巴挽きは丸太の切り口が斜めになるという特徴もあります。これは、一般的な挽き方では丸太の切り口が水平になるのに対して、巴挽きはノコギリの刃の角度によって斜めになります。この斜めの切り口は、丸太を運搬したり、加工したりする際に役立ちます。
巴挽きの歴史

巴挽きの歴史は、古くから伝わる伝統的な木材加工技術です。その起源は正確には分かっていませんが、縄文時代にすでに使用されていた可能性があると考えられています。江戸時代には、大工や木工職人によって広く用いられ、神社や寺院などの建築物にも多く取り入れられました。その後、明治時代に西洋の伐採技術が導入されると、巴挽きはその役割を徐々に減らしていきました。