公簿売買の仕組みと実測売買の違い

不動産取引の初心者
公簿売買とは何ですか?

不動産の研究家
土地の売買に関する契約方式で、土地の登記簿の表示面積に基づいて売買代金を決めるもののことです。

不動産取引の初心者
実測売買との違いは何ですか?

不動産の研究家
実測売買は、測量で正確な面積を出し、その面積に基づいて代金を確定します。公簿売買は、登記簿の面積に基づきます。
公簿売買とは。
土地の売買には、2つの契約方式があります。
* -公簿-売買:登記簿の面積をもとに売買代金を決め、後で面積が異なっても金額は変わらない方式です。山林や農地などの広い土地の売買によく用いられます。また、住宅地でも地域によっては公簿売買が一般的です。
* -実測-売買:土地を実際に測量して正確な面積を出し、その面積をもとに売買代金を決める方式です。特に個人間の住宅地の売買が増えています。
このほか、暫定的に登記簿の面積を基にして契約を結び、後に測量して差額を精算する「実測精算方式」もあります。
公簿売買とは何か

公簿売買とは、公簿に記載されている土地や建物の所有権を移転する売買のことです。公簿とは、不動産の登記情報を記載した公的書類で、所有者の氏名、住所、土地や建物の面積や形状などが記録されています。公簿売買では、買主と売主が公簿に記載された情報を基に取引を行います。そのため、土地や建物の所在地や面積、所有者の権利関係が明確であり、安心して取引を行うことができます。
実測売買とは何か

実測売買とは、公簿売買と対照的な土地売買の手法です。公簿売買では登記簿上の面積を基準に取引が行われますが、実測売買では実際に土地を測量して実測面積を基に取引を行います。この方法では、公簿と実際の土地の面積が異なる場合に、実測面積を反映した適切な価格で取引することが可能となります。
公簿売買と実測売買の主な違い

-公簿売買と実測売買の主な違い-
公簿売買と実測売買の大きな違いは、売買の対象となる土地の面積の測定方法にあります。公簿売買では、登記簿に記載された面積を基準にします。一方、実測売買では、実際に現地を測量して面積を測定します。面積の測定方法の違いにより、以下のような違いが生じます。
* -土地の価格- 公簿売買では登記簿上の面積が基準となるため、実際の面積より広くなる場合もあります。これにより、実測売買よりも土地の価格が高くなる傾向にあります。
* -境界線の問題- 公簿売買では、登記簿上の境界線に基づいて売買が行われますが、実際には境界線が不正確になっているケースがあります。一方、実測売買では現地を測量して境界線を確定するため、境界線の問題を未然に防ぐことができます。
* -面積保証- 実測売買では、契約で取り決めた面積を保証するため、面積の減少による損失を被るリスクがありません。公簿売買では面積が登記簿上の記録に基づくため、実際の面積との差分による損失を負担する可能性があります。
公簿売買が向いているケース

-公簿売買が向いているケース-
公簿売買は、あらかじめ登記簿や公図などの公簿(公的な記録)に記載された土地の面積や形状に基づいて売買される方法です。公簿売買が適しているケースとしては、以下が挙げられます。
* -境界が明確な土地-公簿には境界線が明確に記載されているため、境界紛争のリスクが低くなります。
* -測量コストを抑えたい場合-公簿売買では実測による測量が必要ないので、測量コストを削減できます。
* -手続きが簡潔-公簿に記載された情報に基づいて売買されるため、通常、実測売買よりも手続きが簡素で迅速です。
* -面積が大きくない土地-面積が小さい土地では、実測による測量と公簿による測量の差が少なくなるため、公簿売買が適しています。
実測売買が向いているケース

-実測売買が向いているケース-
公簿売買と異なり、実測売買では土地の実際の面積をもとに取引が行われます。そのため、公簿面積よりも実面積が大きい物件や、境界がはっきりしていない土地の場合に適しています。
特に、開発用地や再開発予定地など、土地の形状や面積が開発計画に大きく左右される物件では、実測売買が有効です。また、境界争いや測量上の問題がある土地も、実測売買によって問題を解決しながら売買することができます。さらに、農地や山林など、公簿面積が正確ではない可能性がある土地でも、実測売買が検討される場合があります。