ひな壇状の造成地『南下がり』のメリットと注意点

不動産取引の初心者
「南下がり」の意味を教えてください。

不動産の研究家
南下がりとは、頂上から南に向かって下がっていく造成地または住宅地のことです。

不動産取引の初心者
日当たりが良いのが特徴なんですね。

不動産の研究家
はい。ただし、外構工事や造成工事にかかる費用が高くなったり、駐車場の設置が難しい場合があるので、検討時には確認することが大切です。
南下がりとは。
-ひな壇造成地と南下がり-
「南下がり」とは、山などの頂上から南に向かって階段状に造成された土地や住宅地のことです。他の方位に向かって傾斜している土地と比べて、日当たりが優れています。
一方、「ひな壇造成地」とは、ひな人形を飾る台のように階段状に造成された土地のことです。各住宅は、日当たりや風通しが良く、プライバシーも確保されています。特に、高い位置や角地の住宅は眺望が優れている傾向にあります。
ただし、ひな壇造成地には以下のような注意点があります。
* 外構工事や造成工事、擁壁工事などに費用がかかる場合があります。
* 道路との高低差が大きく、駐車場の設置が難しい場合があります。
* 盛土部分の地耐力が弱いため、地盤が不安定になる場合があります。
検討時には、不動産会社や建築士に相談したり、地盤調査会社に地盤強度を調べてもらうことが重要です。
日当たりに優れている

日当たりに優れている
南下がり造成地は、南側に向かって傾斜しているため、日当たりがよくなるという利点があります。周辺の建物や樹木の影響を受けにくく、室内は明るく風通しも良好です。特に日当たりの悪い北側の部屋でも、傾斜のおかげで採光が確保され、快適な住環境を実現できます。日照時間が多いと、暖房費の削減にもつながり、経済的なメリットもあります。
プライバシーが確保されている

南下がりの造成地の一つのメリットが、プライバシーの確保です。住宅が段々になった構造になっているため、上段の住宅からは下段の住宅が見えにくくなります。また、道路からの視線も遮られ、プライベート空間が保たれやすくなります。そのため、隣家や通行人の目が気になる方や、静かな環境を好む方にとっては、ひな壇状の造成地が適しています。ただ、プライバシーが確保される反面、見晴らしが悪くなったり、日当たりが限られたりする可能性がありますので、検討が必要になります。
眺望が良好(ただし高い位置や角地の住戸に限る)

このタイプの造成地では、高い位置や角地の住戸に限られますが、抜群の眺望を確保できます。傾斜地の上部に位置するため、眼下に広がる景色を遮るものが少なく、遠くまで見渡すことができます。とりわけ見晴らしの良い住戸は、都市の夜景や緑豊かな自然を堪能できるでしょう。ただし、他の住戸に比べて価格が高くなる傾向にある点は留意しておきましょう。
外構工事などの費用がかかる場合がある

外構工事などの費用がかかる場合がある
ひな壇状の造成地は、勾配があるため、外構工事において追加の措置が必要になることがあります。具体的には、擁壁や法面処理、階段の設置などが挙げられます。これらの措置には、資材費と施工費がかかるため、外構工事に予想外の費用が発生する可能性があります。特に、高低差が大きい造成地では、大規模な擁壁や法面処理が必要となり、その費用はさらに増加する傾向にあります。外構工事の予算を立てる際には、造成地の勾配とそれに伴う必要措置を考慮し、十分な余裕を持たせることが大切です。
駐車場の設置が難しい場合がある

駐車場の設置が難しい場合がある
ひな壇状の造成地は眺望に優れた土地として人気がありますが、駐車場の設置が難しい場合があります。造成地が急勾配である場合、駐車場を平らにするために大量の土砂を運搬・造成する必要があるからです。また、造成地に建物を建てる場合には、駐車スペースを確保するための土地を確保する必要がありますが、狭い敷地では十分な駐車スペースを確保できない場合もあります。そのため、ひな壇状の造成地に建物を建てる際には、駐車場の設置について十分に検討することが重要です。