整理回収機構とは?不良債権処理を担う機関

不動産取引の初心者
先生、整理回収機構とは何ですか?

不動産の研究家
整理回収機構は、不良債権の問題解決のために設立された機構だよ。

不動産取引の初心者
じゃあ、整理回収機構は不良債権を回収するんですよね?

不動産の研究家
そうだよ。不良債権を買い取り、回収することで、金融システムの安定化を図っているんだ。
整理回収機構とは。
「整理回収機構」は、不動産関連の用語で、預金保険機構が出資して1999年4月に設立された機構です。この機構は、不良債権の処理を目的としています。設立時には、住宅金融専門会社の債権を回収する「住宅金融債権管理機構」と、破綻金融機関から不良債権を買い取って回収する「整理回収銀行」が合併しました。整理回収機構は、破綻金融機関だけでなく、一定の条件を満たせば一般金融機関からの不良債権も買い取って回収する業務を行っています。
設立の経緯と目的

整理回収機構の設立は、日本の金融システムを危機から救うために重要な役割を果たしました。バブル経済崩壊後の1990年代後半、日本の銀行は不良債権で多額の損失を抱えていました。この不良債権は銀行の健全性を脅かし、金融システム全体を不安定にしていました。
整理回収機構の設立目的は、これらの不良債権を銀行から引き受けることで、彼らのバランスシートから不良資産を除去し、金融システムの安定化を図ることでした。この機構は1999年に設立され、銀行から数百兆円もの不良債権を引き受けました。これらの不良債権は、整理回収機構によって管理・処分され、最終的には銀行の負担が軽減されました。
業務内容

整理回収機構の業務内容は、不良債権の処理に特化しています。不良債権とは、返済が滞ったり、回収が困難になった融資や投資のことです。整理回収機構は、銀行や他の金融機関から不良債権を引き受け、その回収や処分を行います。この業務を通じて、金融システムの安定化と経済の健全化に寄与しています。
住宅金融債権管理機構との合併

住宅金融債権管理機構(RMO)は、2000年に住宅金融専門会社(住専)の不良債権の処理を目的に設立された。2003年、整理回収機構(RCC)が設立され、住専等の不良債権の処理がRCCに移管された。その後、2010年にRCCとRMOが合併し、新たなRCCが設立された。この合併により、住宅ローン債権を含む幅広い不良債権の処理がRCCに一元化された。
整理回収銀行との合併

整理回収銀行との合併
金融危機の深刻化に伴い、不良債権処理の抜本的な強化が求められる中、2002年に整理回収機構と整理回収銀行が合併しました。合併の目的は、効率的な不良債権処理体制の構築でした。整理回収銀行が保有する不良債権と整理回収機構が管理する公的資金を統合することで、より強力な不良債権処理機関が誕生したのです。この合併により、不良債権の処理が加速され、金融システムの安定化に大きく貢献しました。
一般金融機関からの不良債権買い取り

整理回収機構は、不良債権を処理する政府系金融機関として設立されました。その重要な役割の1つが、一般金融機関から不良債権を買い取ることです。
これにより、金融機関は不良債権の負担を軽減し、健全な経営を維持することができます。買い取られた不良債権は、整理回収機構が債権回収や資産処分を通じて処理にあたります。このメカニズムを通じて、金融システムの安定化と不良債権問題の解決に貢献しています。