鳶とは:建設現場の縁の下の力持ち

不動産取引の初心者
不動産関連の用語『鳶』について教えてください。

不動産の研究家
鳶とは、建設現場で足場や鉄骨の組み立て、くい打ち、コンクリート工事などを行う職種のことだよ。

不動産取引の初心者
どのような資格が必要ですか?

不動産の研究家
職業能力開発促進法に基づく『とび技能士(1級・2級・3級)』と、建設業法施行規則に基づく『登録鳶・土工基幹技能者』という資格があるよ。
鳶とは。
建設業界で「鳶」とは、建設現場で足場や鉄骨の組み立て、基礎工事、コンクリート施工など幅広い作業を行う職種のことです。
法律上は「とび・土工・コンクリート工事業」に分類されており、資格として以下があります。
* 職業能力開発促進法に基づく「鳶技能士(1級・2級・3級)」
* 建設業法施行規則に基づく「登録鳶・土工基幹技能者」
鳶の役割

鳶の役割は、建設現場において非常に重要です。彼らは、安全で効率的な作業を確保するために、さまざまなタスクを担当しています。鳶の主要な役割の一つは、足場や鉄骨などの仮設構造物を取り付けることです。この構造物は、作業員の安全を守り、作業を円滑に進めるために不可欠です。また、鳶は資材を移動させたり、高所で作業したりと、さまざまな重労働に従事します。熟練した鳶は、限られた空間で正確に作業し、重機を安全かつ効果的に操作する能力を備えています。彼らの経験と専門知識は、建設現場の安全と生産性を維持するために不可欠なのです。
鳶の資格

鳶職には、安全かつ効率的に作業を行うための資格が求められます。最も基本的な資格は鳶技能講習で、建設現場での基礎的な知識や技術を習得することを目的としています。実技試験と学科試験に合格することで取得できます。さらに高度な資格として鳶作業主任者があり、現場の安全管理や作業の指揮をする責任があります。取得には一定の経験と試験合格が必要になります。学科試験では、建設に関する法令や安全管理の知識が問われ、実技試験では、足場を組んだり、資材を搬送したりする能力が評価されます。これらの資格を取得することで、鳶職の専門性を証明し、より高いレベルでの仕事に携わる道が開かれます。
職業能力開発促進法に基づく鳶技能士

建設現場において、鳶は「縁の下の力持ち」として欠かせない存在です。鳶は、足場や仮設材の組み立て・解体、荷物の搬送など、建設作業の安全かつ効率的な遂行を支える重要な役割を担っています。
鳶の技術は、職業能力開発促進法に基づく国家資格である「鳶技能士」として認定されています。鳶技能士は、施工管理の安全確保、作業の効率化、技術の継承・向上などの責任を負い、高い技能と経験を有しています。鳶技能士の取得は、建設現場での安全性と生産性の向上に大きく貢献しています。
建設業法施行規則に基づく登録鳶・土工基幹技能者

建設業法施行規則に基づく登録鳶・土工基幹技能者は、建設業法に基づいて指定された高度な技能を有する鳶・土工の技能者です。登録には一定の要件を満たすことが必要で、国家資格ではありませんが、認定登録を受けた者のみが高層建築物等における鳶・土工の作業に従事することができます。登録を受けた者は、高い技術力や安全管理能力が認められた専門家として、建設現場の重要な役割を果たしています。
鳶業界の将来

鳶業界の将来は、建設業界 の動向に大きく左右されます。少子高齢化による労働力不足や、省力化・機械化の進展により、鳶の需要も減少する可能性があります。しかし、熟練した鳶職人は、建設現場において不可欠な存在であり、需要は一定程度維持されるとみられています。さらに、災害復旧やインフラ整備など、鳶の技術が求められる分野での需要は今後も安定すると予想されます。そのため、鳶業界では、より高度な技術を習得し、現場での効率化を図ることで、将来も安定した需要を確保することが求められています。