「一団の土地」とは？不動産関連の用語を解説

「一団の土地」とは？不動産関連の用語を解説

一団の土地の定義

-一団の土地の定義-

一団の土地とは、不動産登記法上で「土地として一つの登記簿上の表示があるもの」を指します。つまり、複数の土地を合わせたものではなく、単一の土地を表します。

一団の土地の要件として、土地の形状や位置が隣接していること、境目が明確であること、一つの地番が割り振られていることなどが挙げられます。また、一団の土地であっても、分筆により複数の登記簿上の土地に分けられる場合もあります。

一団の土地の概念は、不動産取引において重要です。土地の売買や抵当権設定を行う際には、一団の土地であることが原則とされ、複数の土地をまとめて取引することはできません。ただし、例外的に複数の土地を一つの土地として取り扱う「合成一団の土地」という制度もあります。

公簿と一団の土地

不動産関連の登記簿である公簿では、「一団の土地」という用語が用いられます。これは、ひとつの所有者によって所有され、かつ地番や地目などの基本的な情報が共通している土地のことを指します。簡単に言うと、一つの区画にまとめられた土地のことです。

公簿では、一団の土地は地番ごとに記載されています。地番は、土地の位置や形状を特定するための固有の番号です。また、一団の土地には地目も記載されています。地目は、土地の利用状況を示すもので、宅地、田、畑などがあります。

一団の土地は、登記簿上で不可分のものとされています。そのため、一団の土地の一部を他人に移転したり、抵当権を設定したりといった行為は、原則として一団全体に対して行われます。

国土法上の届出義務

国土法上の届出義務

国土法では、「一団の土地」に関する土地所有者の権利を保護するため、特定の面積以上の土地の売買や贈与などの権利移転行為について、届出義務が課せられています。この届出義務は、法務局に対して行われます。届出を怠ると、土地所有権の取得が認められなかったり、罰金を課せられたりする場合があります。

一団の土地として取引する場合

「一団の土地として取引する場合」

一団の土地として取引される場合、複数の土地が一つとして扱われます。これには、離れていても地番が連続している場合や、まとまった形で利用されている場合などが含まれます。一団の土地として取引することで、分割して取引する場合よりも、経済面や利便面でメリットが得られることがあります。例えば、一団の土地として売却することで、高額の買値がつく場合があったり、一括で開発や利用がしやすくなったりします。また、相続税の計算において、一団の土地として評価することで、税負担の軽減につながる場合もあります。

まとめ

まとめ

「一団の土地」とは、不動産における土地の評価単位であり、地番の連続した複数の土地が一つのまとまりとして扱われます。

土地を売買したり、抵当権を設定する場合には「一団の土地」として扱われ、個々の土地の評価ではなく、全体としての評価が行われます。

この定義は、不動産関連の法律や税務においても重要な概念であり、土地の評価や取引において重要な影響を与えるので、理解しておくことが不可欠です。