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ラスシート打ち付け軸組とは?その特徴と耐力壁としての役割

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ラスシート打ち付け軸組とは?その特徴と耐力壁としての役割

不動産取引の初心者

すみません、ラスシート打ち付け軸組について教えてください。

不動産の研究家

ラスシート打ち付け軸組とは、木造住宅の壁で、柱と横架材の間にラスシートと呼ばれる薄い鉄板を張ったものです。

不動産取引の初心者

耐力壁として機能するんですよね?

不動産の研究家

はい。建築基準法では耐力(壁倍率)が1.0とされています。
筋交いとの併用で耐力を向上させることもできます。

ラスシート打ち付け軸組とは

木造住宅の構造でよく用いられる「ラスシート打ち付け軸組」とは、柱(縦に走る材)と横架材の間に「ラスシート」と呼ばれる薄い金属板を打ち付けて壁面を形成するものです。ラスシートは、塗り壁の下地として使われるもので、亜鉛メッキされた波形の鉄板に、平らなラス(金網)が溶接されています。

建築基準法では、ラスシート打ち付け軸組の耐震性能を1.0(壁倍率)と定めています。さらに、筋交い(斜めに交差する材)を追加で設置し、その上に構造用合板などを張った場合、筋交いの耐震性能(壁倍率)も加算することができます。

例えば、3ツ割筋交い(壁倍率1.5)をラスシート打ち付け軸組と併用した場合、耐震性能(壁倍率)は「1.0+1.5」で2.5となります。

ラスシート打ち付け軸組の特徴

ラスシート打ち付け軸組の特徴

ラスシート打ち付け軸組は、軸組工法の一種で、木造軸組構造にラスシートと呼ばれる金網を打ち付けて構成されます。このラスシートは、鉄筋コンクリート造などで使用される鉄筋網と同様に、コンクリートの引張力に抵抗する役割を果たします。そのため、ラスシート打ち付け軸組は、水平荷重(地震や風)を受けた際の耐力向上に貢献します。さらに、軽量化や工期の短縮といった特徴も有しており、住宅や低層建築での採用が近年増加しています。

耐力壁としての役割

耐力壁としての役割

ラスシート打ち付け軸組が耐力壁として果たす重要な役割について見ていきましょう。ラスシート打ち付け軸組は、地震や強風などの横からの力に対して、建物の変形や倒壊を防ぐために使用されます。丈夫な金属ラスシートが木造軸組に打ち付けられており、地震の揺れや強風による横方向の力を受け止め、建物全体に均等に分散させる働きをします。この耐力壁によって、建物は外部からの力を効率的に受け止め、建物の安定性を確保するのです。

筋交いとの併用による耐力向上

筋交いとの併用による耐力向上

耐力壁としての性能向上において、ラスシート打ち付け軸組は、筋交いとの併用が効果的です。筋交いは斜めに取り付けて斜め方向の荷重に抵抗しますが、それだけでは水平方向の荷重に十分に対抗できません。一方、ラスシート打ち付け軸組は面状の耐力壁であり、水平方向の荷重にも有効に抵抗します。この両者を併用することで、斜め方向と水平方向の両方の荷重に対して高い耐力を発揮できます。

ラスシート打ち付け軸組の施工上の注意点

施工上の注意点

ラスシート打ち付け軸組の施工においては、いくつかの注意点があります。

まず、ラスシートを支える胴縁材の配置に注意する必要があります。胴縁の間隔は、ラスシートの性能を確保するために一定に保つ必要があります。また、胴縁は耐震性がある素材を使用し、しっかりと固定することが重要です。

次に、ラスシートの張付けにも注意が必要です。ラスシートは重なり合うように張付け、コーナー部分などは密着させる必要があります。張付けには専用の釘を使用し、適切な間隔で打ち付けます。

さらに、ラスモルタルの塗布も重要です。ラスモルタルはラスシートに均等に塗布し、適切な厚みと強度を持たせる必要があります。また、塗布後は乾燥させ、硬化を図ります。

これらの注意点を遵守することで、ラスシート打ち付け軸組の耐力壁としての性能を最大限に発揮できます。

一般的な使用例

一般的な使用例

ラスシート打ち付け軸組は、主に木造建築において、耐力壁として使用されます。 これは、建築物の外壁部分を耐震性や風圧に対して強化するのに役立ちます。一般的には、壁の下地にラスシートと呼ばれる金属製の網を打ち付け、そこにモルタルやプラスターを塗布することで、丈夫で耐荷重性の高い壁を形成します。

この軸組は、戸建住宅やアパートなどの小規模な建物から、大型の商業施設まで、さまざまな構造物で使用されています。 特に、耐震性が重要な地域では、耐力壁としてこの軸組が広く採用されています。また、湿気や虫害に強いという特徴も持ち、外壁材としても適しています。

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