鉄筋コンクリート造とは?特徴や構造を徹底解説

不動産取引の初心者
先生、鉄筋コンクリート造について教えてください。

不動産の研究家
鉄筋コンクリート造とは、コンクリートに鉄筋を補強して、圧縮力に強いコンクリートの弱点である引張力を補った構造のことなんだよ。

不動産取引の初心者
そうなんですね。RC造とも呼ばれるとありますが、それはどういう意味ですか?

不動産の研究家
RC造というのは、Reinforced-Concreteの頭文字を取ったものだよ。つまり、鉄筋で補強されたコンクリートという意味なんだ。
鉄筋コンクリート造とは。
「鉄筋コンクリート」と呼ばれる構造は、圧縮力に強いコンクリートを、引っ張り力に強い鉄筋で補強した構造です。Reinforced-Concrete(鉄筋コンクリート)の頭文字からRC構造と呼ばれています。高い耐久性、耐火性、強度を備え、コストも抑えられるため、中高層建築に多く利用されています。RC構造には大きく2種類あり、柱と梁で構成される「ラーメン構造」と、柱や梁をなくし、壁や床などの面で構成する「壁式構造」があります。
鉄筋コンクリート造の概要

鉄筋コンクリート造の概要
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートの組み合わせにより構成される建築物です。鉄筋は引っ張りに対する強度を持ち、コンクリートは圧縮に対する強度を持ちます。この2つの素材を組み合わせることで、両方の長所を活かした構造を実現しています。鉄筋コンクリート造は、高層建築や橋梁、トンネルなどの大型構造物から、住宅やビルなどの小規模構造物まで幅広く利用されています。
耐久性・耐火性・強度の高さ

鉄筋コンクリート造の優れた特性として、「耐久性・耐火性・強度の高さ」が挙げられます。
まず、耐久性に関して、コンクリートは水分や空気中の酸素と反応して長石などの結晶を生成します。この結晶が緻密に結合することで、コンクリートは水や風雨に強く、経年劣化に対する抵抗力を持ちます。
次に、耐火性では、コンクリートの組成が貢献します。コンクリートは骨材、セメント、水からなり、このうちセメントと水は加熱されると化学反応を起こして水和反応物を生成します。この水和反応物は非常に耐熱性が高く、火災時に建物の内部に火が侵入するのを防ぎます。
最後に、強度について、鉄筋コンクリートは鋼鉄の強さとコンクリートの圧縮強度を組み合わせたものです。鋼鉄は引張力に強く、コンクリートは圧縮力に強いため、両者を併用することで高い強度が得られます。この構造により、地震や台風などの大きな外力に対しても耐えることができます。
ラーメン構造と壁式構造の違い

ラーメン構造と壁式構造は、鉄筋コンクリート造の建造物で用いられる2つの構造形式です。ラーメン構造では、梁と柱を組み合わせたフレームで躯体を支えています。一方、壁式構造では、壁が主要な構造部材となり、荷重を支えます。
ラーメン構造の利点は、間取りの自由度が高いことです。壁がないため、建物の内部空間を自由にレイアウトできます。また、耐震性にも優れています。しかし、壁がないため、断熱性や気密性が劣る傾向があります。
一方、壁式構造は、壁が荷重を支えるため、耐震性と耐火性に優れています。また、断熱性と気密性にも優れています。しかし、壁が主要な構造部材となるため、間取りの自由度が低くなります。
中高層建築で広く採用される理由

中高層建築で広く採用される理由
鉄筋コンクリート造は、中高層建築に適した構造として広く採用されています。その理由は、高い耐震性と耐火性にあります。鉄筋コンクリートは、鉄筋の引張強さとコンクリートの圧縮強さを組み合わせたもので、地震や火災に対する強度を確保できます。また、コンクリートは熱伝導率が低い材料のため、火災時の延焼を防止する効果もあります。さらに、鉄筋コンクリートは耐久性が高く、適切な管理を行えば、長期間にわたって高い性能を維持できます。そのため、安全かつ永続的な中高層建築を実現するために、鉄筋コンクリート造が選択されています。
鉄筋コンクリート造のメリットとデメリット

-鉄筋コンクリート造のメリットとデメリット-
鉄筋コンクリート造は、強度・耐火性・耐久性に優れた構造ですが、メリットとデメリットがあります。
メリット
* -強靭性-鉄筋により引張強度が補強されており、高い構造強度を持っています。地震や台風など、外力にも耐えられます。
* -耐火性-コンクリートが熱を遮断するため、火災時にも構造が崩壊しにくく、建物内部を保護します。
* -耐久性-コンクリートは耐久性に優れ、腐食や劣化に耐性があります。長期間にわたって安定した構造を維持できます。
デメリット
* -重量-コンクリートは重量があるため、建築物の自重が大きくなります。基礎や土台をしっかりとした構造にする必要があります。
* -施工難易度-鉄筋の配筋やコンクリートの打設には高度な技術が必要です。施工ミスがあると、構造上の問題につながる可能性があります。
* -コスト-鉄筋コンクリート造は、鋼構造や木造構造に比べて、建設コストが高くなります。