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「準遮炎性能」とは?

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「準遮炎性能」とは?

不動産取引の初心者

準遮炎性能って何ですか?

不動産の研究家

建築物の外壁に求められていた防火基準で、火災の火炎を20分間遮る性能のことでした。

不動産取引の初心者

なるほど、でも今は建築基準法からなくなったんですか?

不動産の研究家

はい、現在は建築物全体の延焼防止性能が重視されるようになり、準遮炎性能という用語は使われなくなりました。

準遮炎性能とは。

「準遮炎性能」とは、建築物の周囲で発生する一般的な火災から火炎を遮断するために防火設備に必要な基準として規定されていました。2018年の建築基準法改正までは、防火地域または準防火地域内の建築物の開口部のうち延焼のおそれがある部分には、準遮炎性能を備えた防火設備を設置することが義務付けられていました。

しかし、改正後の建築基準法では、「延焼防止性能」について、主要構造部と防火設備の構造方法を個別に検討するのではなく、建築物全体の性能として捉えています。そのため、旧法で規定されていた、火災発生時に20分間屋内面に火炎を出さないという防火設備の技術的基準は削除され、「準遮炎性能」という用語も法令からなくなりました。

準遮炎性能の概要

準遮炎性能の概要

「準遮炎性能」とは、建築基準法で定められた基準を満たす建材の性能のことです。この基準は、火災時において、建材が一定時間火炎の侵入を遮断する能力を規定しています。準遮炎性能を持つ建材には、壁、床、天井などが該当します。火災時に建物の構造体を保護し、火災の拡大を防止することが目的です。

準遮炎性能が求められていた建築物

準遮炎性能が求められていた建築物

準遮炎性能は、特定の建築物に求められる性能です。これらの建築物には、避難施設医療施設商業施設など、火災が発生した場合に多数の人が避難する可能性があるものが含まれます。準遮炎性能は、火災の初期段階で炎の広がりを遅らせることで、避難時間を確保し、人命の安全を守るために求められます。

平成30年の建築基準法改正による影響

平成30年の建築基準法改正による影響

平成30年の建築基準法改正により、準遮炎性能という基準が導入されました。この改正は、準遮炎性能を満たさない外壁材の使用を全面的に禁止したものです。この改正により、外壁材の燃え広がりの抑制が強化され、建物火災の拡大防止に資することが期待されています。

現在の「準遮炎性能」の扱い

現在の「準遮炎性能」の扱い

現在の「準遮炎性能」の扱いでは、建築基準法に「準遮炎性能」の規定は盛り込まれていません。なぜなら、シャンデリアなど、天井面から少し離れた場所で火災が発生した場合に、火炎が直接天井を燃焼させにくい点が評価されたからです。しかし、天井面で火災が発生した場合には、火炎が直接天井に接触するため、準遮炎性能では延焼を防ぐことはできません。このため、天井面においては「準遮炎性能」の適用が認められていません

関連する用語「延焼防止性能」

関連する用語「延焼防止性能」

準遮炎性能」に関連する用語として、「延焼防止性能」があります。延焼防止性能は、火災が発生した際に建材が燃え広がりにくく、火炎や高温ガスを一定時間遮断する性能のことです。準遮炎性能が建築物の火災時の熱を遮断するのに対し、延焼防止性能は火災の拡大そのものを抑制する役割を果たします。建築基準法では、準遮炎性能と延焼防止性能を併用することで、火災の発生から拡大を効果的に防ぐことが求められています。

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