建設業の許可とは？必要な書類や申請方法を解説

建設業の許可とは？必要な書類や申請方法を解説

建設業の許可が必要な工事

-建設業の許可が必要な工事-

建設業を営むためには、国や地方自治体から「建設業許可」の取得が義務付けられています。この許可は、一定規模以上の工事を行う場合に必要です。

許可が必要となる工事の範囲は、主に規模や構造によって決まります。具体的には、建築面積が100平方メートルを超える新築工事や増築工事、主要構造部が鉄骨造や鉄筋コンクリート造の3階建て以上の建築物などの工事が対象となります。また、建設省令で定める特定の工種についても許可が必要となります。例えば、土木工事における橋梁や道路、電気工事ににおける送電線などの建設が該当します。

許可の対象となる工事の内容は、近年改正された「建設業法」により一部変更されています。そのため、正確な対象工事については、必要に応じて国土交通省や地方自治体の建設業許可窓口に確認することをお勧めします。

建設業の許可の申請方法

建設業の許可の申請方法は、比較的複雑なプロセスです。まずは、許可を受けたい都道府県の建設業課に申請書を入手します。その後、適切な書類を収集し、申請書に添付する必要があります。

必須書類は、建設業法に基づく許可基準を満たしていることを証明するものです。これらには、定款や代表者の履歴書、事業計画書、財務諸表などが含まれます。書類がすべて揃ったら、申請書を所定の建設業課に提出します。

書類審査の後、必要に応じて建設業課の担当者による現場調査が行われる場合があります。調査では、建設業法の許可基準を満たしているかどうかが確認されます。審査と調査が完了すると、許可の可否が通知されます。許可が下りた場合、一定の有効期間内に許可証を交付されます。

必要な書類一覧

-必要な書類一覧-

建設業許可を取得するには、所轄の都道府県または政令指定都市の知事に以下の書類を提出する必要があります。

* 建設業許可申請書（様式第1号）
* 事業計画書（様式第2号）
* 経営事項審査明細書（様式第3号）
* 関係図書（建物平面図、敷地配置図など）
* 登記簿謄本（法人の場合は商業登記簿、個人の場合は戸籍謄本）
* 定款または寄附行為（法人の場合）
* 自己資金証明書
* 工事経歴書
* 許可を受ける許可区分に関する実務経験を証明する書類（履歴書、賞状など）

申請の流れ

-申請の流れ-

建設業の許可を申請するには、所定の手続きと書類が必要です。まずは、管轄の都道府県土木事務所または市町村役場に、申請に必要な書類を確認します。一般的には、以下の書類が必要となります。

* 申請書
* 事業計画書
* 経営事項審査資料（過去2年間の決算書など）
* 技術的管理能力の証明（資格証、技術者名簿登録証など）
* 工事実績証明書（過去3年間の工事実績など）
* 許可を受ける者の履歴書
* 許可を受ける法人の登記簿謄本（法人の場合）
* その他、必要に応じて添付する書類

書類が揃ったら、管轄の窓口に提出します。窓口では、書類の不備がないか確認され、申請が受理されます。審査中は、必要に応じて追加資料の提出を求められる場合があります。審査に合格すると、許可証が交付されます。

許可取得後のメリット

建設業の許可を取得すると、さまざまなメリットがあります。まず、公的な発注案件に参加できるようになります。多くの官公庁や自治体は、建設工事を発注する際に、建設業許可を有する業者を優先的に選定します。そのため、許可を取得することで、受注機会が大幅に拡大します。

次に、社会的な信用力が高まります。建設業許可は、業者の技術力や経営能力が一定の水準を満たしていることを証明するものです。許可を取得していれば、顧客や取引先から信頼されやすくなり、事業の拡大につながります。

さらには、税制上の優遇措置が受けられます。建設業許可を取得した業者は、特定の要件を満たせば、所得税や法人税の減額などの税制優遇措置を受けることができます。これにより、経営コストを削減し、利益を増やすことが可能です。