美しき木理模様が生み出す『杢目』とは?

不動産取引の初心者
「杢目」って何ですか?

不動産の研究家
鋸で挽いた木に現れる、複雑で美しい木理模様のことだよ。

不動産取引の初心者
杢目木取りって、どういう意味ですか?

不動産の研究家
そんな杢目が出るように、木を切り出すことを言うんだ。
杢目とは。
不動産業界でよく使われる用語に「杢目(もくめ)」があります。杢目とは、木をのこぎりで挽くと、その木面に複雑で美しい木目模様が浮かび上がるものを指します。この木目模様を引き立たせるように木を切り出すことを「杢目木取り」と言います。代表的な杢目には、「縮み杢」(カエデ、タモなど)、「鳥眼杢」(カエデ、カラマツなど)、「縞杢」(ゼブラ、マホガニーなど)などがあります。
杢目とは?

杢目とは、木に現れる独特の模様のことです。木目の流れや交差、ねじれなどが複雑に絡み合うことで、自然界に存在する他の何物にも似ない美しい模様が生まれます。この模様は、木の成長過程における様々な要因によって形成されます。例えば、樹齢や気候条件、枝や根の成り立ちなどです。杢目は、通常、年輪とは異なる方向に現れ、木の断面や表面に現れます。世界各地の木材で見られますが、特に日本の銘木として知られる欅(けやき)、樫(かし)、栃(とち)などに顕著に見られます。
杢目木取りとは?

杢目木取りとは、木材から杢目の美しい部分だけを切り出して利用する技法です。木材の断面には、成長過程で形成されるさまざまな木目が現れますが、杢目木取りでは、その中でも特に美観や意匠性に優れた木目を厳選します。通常、木材は直線的にカットされますが、杢目木取りでは、木目の流れや形状に合わせて曲線や特殊な形にカットすることで、唯一無二の表情を持った材木を得ることができます。
杢目の種類:縮み杢

杢目の種類縮み杢
数ある杢目の種類の中でも、縮み杢は独特な渦巻き模様が特徴です。通常の木材にはない歪みが、年輪の縮んで折り重なった部分によって形成されており、希少価値が高いことで知られています。この歪みは、樹木の成長中に傷や外傷を受けた際に発生し、細胞の収縮によって複雑な模様を生み出します。縮み杢は、その耐久性や美しさから、高級家具や楽器に使用されることが多く、工芸品としても珍重されています。
杢目の種類:鳥眼杢

鳥眼杢は、木材の成長中に枝が埋没した部分が形成されることで生まれる杢目の種類です。枝の周囲が年輪によって取り囲まれ、枝穴が眼のように見える独特の模様が特徴です。希少性が高く、家具や工芸品にも広く用いられます。この杢目は主に、ナラやトチなどの広葉樹に見られます。
杢目の種類:縞杢

縞杢とは、木材の柾目(木目がまっすぐに並ぶ方向)に平行に現れる直線状の模様です。木材が成長する過程で均一に圧力がかかって形成され、成長輪の境界線や導管が強調されて現れます。縞杢は、主にナラやカエデといった広葉樹に見られます。その細くエレガントなラインが特徴で、家具や楽器、装飾品に重宝されています。