地面師・家屋師の詐欺に注意!

不動産取引の初心者
先生、『地面師・家屋師』って何ですか?

不動産の研究家
それね、他人所有の土地や家屋の持ち主になりすまして、人からお金を騙し取る詐欺のことだよ。

不動産取引の初心者
どうしてそんな詐欺をするんですか?

不動産の研究家
主に、土地や建物を高値で売り払うためや、抵当権などの権利を設定して融資を受けるためだね。
地面師・家屋師とは。
「地面師・家屋師」とは、不動産に関する詐欺行為です。他人名義の土地や家屋を自分のものと偽り、第三者に売買を持ちかけて金銭を詐取します。
地面師・家屋師の手口

-地面師・家屋師の手口-
地面師とは、他人の土地や建物を不正に自分のものとして偽装し、売却したり担保に取ったりして金銭をだまし取る詐欺師のことです。一方、家屋師とは、他人名義の空き家や使用していない不動産に勝手に住んだり、賃貸に出したりして金銭を得る詐欺師の総称です。
これらの詐欺師の共通した手口としては、偽造した書類や虚偽の契約書を作成して、被害者が動揺しないように精神的に追い詰めることが挙げられます。また、被害者が正規の所有者であることを証明する書類を破棄したり、隠したりして証拠を隠滅することもあります。
さらに、地面師の場合は、土地の所有者を偽装するために、偽造謄本や印鑑証明書を作成したり、名義変更の手続きを不正に行ったりすることもあります。一方、家屋師の場合は、空き家の鍵を入手したり、住居侵入をして勝手に住み着いたりすることがあります。
騙し取られる金員の仕組み

地面師・家屋師の詐欺に注意!
騙し取られる金員の仕組み
地面師や家屋師による詐欺では、犯人はまず被害者に土地や建物の所有権があるかのように偽ります。そして、被害者がその土地や建物を売却したいと申し出ると、犯人はあたかも買い手であるかのように振る舞い、被害者を信用させます。
その後、犯人は被害者に対して、書類作成料や仲介手数料などの名目で金銭を要求します。被害者は、犯人を信頼しているため、これらの要求に応じ、結果的に多額の金銭を騙し取られます。
また、犯人は被害者に土地や建物の権利書や登記簿謄本などの偽造文書を提示して、被害者をさらに信用させようとすることもあります。被害者は、これらの偽造文書を見て、犯人が本物であると確信してしまい、結果として金銭を騙し取られてしまいます。
被害者にならないための対策

-被害者にならないための対策-
地面師や家屋師による詐欺被害を防ぐためには、以下の対策が不可欠です。
* -不審な電話や訪問には応じない-「安く土地を売らないか」「自宅を借りたい」など、突然の連絡には警戒しましょう。
* -身元確認を徹底する-関係者や業者の身元を確認し、本人であることを確かめましょう。身分証明書や名刺の提示を求めましょう。
* -土地や建物を調査する-土地や建物の権利関係や所有者を調査しましょう。登記簿謄本や固定資産税納付書で確認できます。
* -慎重に契約を結ぶ-契約書の内容を十分に確認し、不明点があれば必ず尋ねましょう。急かされたり、無理強いされたりする場合は断りましょう。
* -家族や専門家に相談する-不安を感じたり、判断に迷ったら、家族や弁護士、司法書士など専門家に相談しましょう。
被害に遭った場合の対処法

地面師や家屋師の詐欺に遭ってしまった場合は、まず落ち着いて、慌てて行動しないことが大切です。焦って動くと、被害をさらに拡大してしまう可能性があります。まずは、警察に被害届を提出しましょう。その際、詐欺の手口や被害状況を詳しく説明しましょう。また、弁護士に相談することも検討してください。弁護士は、法的アドバイスや代理人としての手続き支援を行ってくれます。さらに、取引関係書類や証拠となるものをすべて保管しておきましょう。取引の記録や犯人の連絡先などの証拠は、後の捜査や裁判で重要な証拠となります。
類似の詐欺に注意

類似の詐欺にも注意すべきです。地面師や家屋師の手口以外にも、住宅関連の詐欺にはさまざまな種類があります。例えば、抵当権詐欺では、犯人が住宅に抵当権を設定して資金を調達し、その後その住宅を売り払います。また、架空転売詐欺では、犯人が架空の土地や建物を販売し、手数料を騙し取ります。さらに、リースバック詐欺では、犯人が被害者に住宅をリースバックさせることで、被害者の所有権を奪います。こうした詐欺の手口は日々巧妙化しており、たとえ信頼できる相手からの話であっても、十分な注意を払うことが大切です。