パイプシャフトの床面積算入

不動産取引の初心者
先生、『パイプシャフトの床面積への算入・不算入』って何ですか?

不動産の研究家
それはね、配管などの設備が集約的に設置されるスペースの扱いを指す用語だよ。

不動産取引の初心者
なるほど、じゃあ通常は床面積に含まれるということですか?

不動産の研究家
その通り。ただし、例外的に算入されない場合もあるので、注意が必要だよ。
パイプシャフトの床面積への算入・不算入とは。
マンションなどで縦に走る、配管が通るスペース「パイプシャフト」の床面積は、通常、各階の床面積に含まれます。
パイプシャフトとは?

パイプシャフトとは?
パイプシャフトとは、水道管、ガス管、電気配線管などの設備配管を収容する空間を指します。通常、建築物の壁や柱で囲まれ、天井から床まで垂直に伸びています。パイプシャフト内の配管は、建物全体の設備システムに接続されており、給排水、ガス供給、電気の配電に不可欠な役割を果たしています。パイプシャフトのサイズは、収容する配管の数や種類によって異なりますが、一般的に建物の構造上必要なスペースを確保するために設計されています。
パイプシャフトの床面積算入の原則

-パイプシャフトの床面積算入の原則-
パイプシャフトとは、給排水管や空調ダクトなどが通る垂直の空間に設置され、設備の点検や保守作業を行うための空間です。建物の床面積には通常含まれませんが、特定の要件を満たした場合に限り、床面積の一部として算入できます。
この原則は、パイプシャフトが建物の構造上不可欠な要素であり、建物の使用に不可欠な設備を収容するためのものであることに基づいています。具体的には、以下の要件を満たす必要があります。
* パイプシャフトは建物の構造上、不可欠な要素であること。
* パイプシャフトに設置する設備は、建物の使用に不可欠であること。
* パイプシャフトの面積は、設備の点検や保守作業に必要な最小限のサイズであること。
例外:床面積に不算入される場合

パイプシャフトの床面積算入の例外として、床面積に不算入される場合があります。それは、以下の条件をすべて満たす場合です。
* パイプシャフトの断面積が1平方メートル以下である。
* パイプシャフトが閉鎖的な構造で、他室との通風口や開口部がない。
* パイプシャフトが機械設備や配管など、専ら設備を収容するために使用されている。
算入・不算入による影響

パイプシャフトの床面積算入
算入・不算入による影響
パイプシャフトの床面積を建物面積に算入するか不算入するかは、建物の規模や容積に大きな影響を与えます。算入する場合、パイプシャフトの床面積が建物面積に加算され、その結果、容積率や建ぺい率を計算する際に、建物の容積や面積が増加します。これにより、より大きな建物を建設したり、より多くの容積を利用することが可能になります。
逆に、不算入する場合、パイプシャフトの床面積は建物面積に含まれず、容積率や建ぺい率の計算に影響を与えません。そのため、より小さな建物しか建設できなくなったり、利用可能な容積が制限される可能性があります。したがって、パイプシャフトの床面積を算入するか不算入するかという決定は、建物の規模や容積への影響を考慮して行う必要があります。
実務における注意点

「パイプシャフトの床面積算入」に関連する実務上の注意点についてご説明します。特に注意が必要なのは、パイプシャフトの定義と、床面積算入の対象となる範囲の明確な把握です。
具体的には、建築基準法では、パイプシャフトを「管、線、ダクト等を通すためのもの」と定義しています。この定義に該当する場合のみ、床面積算入の対象となります。また、床面積算入の対象となる範囲は、パイプシャフトの壁芯線で囲まれた部分のみとなります。壁芯線より外側の部分や、床スラブ下の空間は算入されません。