不動産用語『本下水』とは?

不動産取引の初心者
「本下水」って何ですか?

不動産の研究家
「本下水」とは、公共の下水道管が完備している区域のことです。

不動産取引の初心者
ということは、公共の下水道管があればいいということですか?

不動産の研究家
はい。汚水を各住戸の浄化槽で浄化する必要がなく、そのまま公共の下水道管に放流できるため、公共の下水道管が完備している区域が「本下水」と呼ばれています。
本下水とは。
不動産用語である「本下水」をご存じですか?
「本下水」とは、下水道が完備しているエリアのことを指します。このエリアでは、各家庭が浄化槽を設置して汚水を処理する必要がなく、直接公共の下水道管(汚水管)へと流すことができます。これが「本下水」と呼ばれる所以で、公共の下水道管(汚水管)が整備されていることを意味しています。
本下水とは

本下水とは、都市部において、公共の下水道システムに接続されている排水設備のことを指します。住宅や商業ビルなどから排出される汚水や雨水を、下水処理場へと運搬する役割を担っています。このシステムが整っていることで、都市の衛生環境の向上や、水質汚染の防止に貢献しています。なお、地方部などでは、本下水とは別の「簡易下水」が使用されている場合があります。
本下水のメリット

本下水のメリットとして、まず挙げられるのは排水処理の効率化です。本下水が整備されていると、家庭や事業所から排出された汚水が公共の下水管に直接流され、汚水処理場へと運ばれます。これにより、汚水が環境に悪影響を及ぼすことなく、安全かつ衛生的に処理されます。さらに、本下水が整備されていると、住宅のリフォームや建て替えなどの際、下水管の敷設や整備にかかる費用を削減できます。また、本下水が完備していれば、浸水や悪臭の発生を軽減し、快適な生活環境を保つことができます。
本下水のデメリット

-本下水のデメリット-
本下水は下水処理施設に直接つながっているため、水質が安定しているというメリットを持ちます。一方で、デメリットもあります。
まず、本下水は加入が義務付けられている自治体が多いため、加入料や維持費などの費用が発生します。また、排水の量に応じて使用料が課されるので、高層マンションなど規模の大きい建物では、費用が膨大になる可能性があります。
さらに、本下水は排水管が詰まると、下水があふれ出すリスクがあります。詰まりの原因は、油やゴミが排水管に流入したり、経年劣化による配管の破損などです。あふれ出すと悪臭や害虫の発生につながり、衛生面や資産価値に悪影響を及ぼす恐れがあります。
本下水の判定方法

本下水かどうかを判定する方法は、主に2つあります。
1つ目は、地方自治体のウェブサイトや電話で照会する方法です。市区町村のホームページや問い合わせ窓口にアクセスし、対象の土地が本下水に接続されているかどうかを確認します。
もう1つの方法は、対象の土地の近くにある下水道管を直接確認する方法です。下水道管には「本管」と記載されたマンホールがある場合があります。そのマンホールが確認できれば、その土地は本下水に接続されている可能性が高いです。ただし、マンホールが設置されていない場合や、記載が確認できない場合は、地方自治体への照会が必要となります。
本下水の活用方法

本下水を活用するには、主に以下の2つの方法があります。
一つ目は、生活排水処理です。本下水は、家庭や事業所から排出されるトイレやお風呂などの生活排水を受け入れ、浄化処理場で処理します。処理された排水は川や海に放流されます。
もう一つは、雨水排水です。本下水は、道路や屋根から流れ出す雨水も受け入れます。雨水が溢れるのを防ぎ、都市部の洪水を防ぐ役割を果たしています。