不動産用語解説『防火区画検証法』

不動産取引の初心者
先生、『防火区画検証法』って何ですか?

不動産の研究家
『防火区画検証法』は、耐火建築物の防火区画が火災時に正しく機能するかを確認する方法だよ。

不動産取引の初心者
防火区画って何ですか?

不動産の研究家
防火区画とは、火災が一定の範囲を超えて燃え広がらないように設けられた区切りのことで、防火壁や耐火シャッターなどで構成されるよ。
防火区画検証法とは。
建築用語「防火区画検証法」とは、建築物における防火対策を定めた建築基準法に基づく手法のことです。
防火区画とは、建物が火災の際に規定された範囲を超えて延焼しないよう、一定の面積ごとに耐火壁や防火戸などで区切ることです。延べ床面積が1000平方メートルを超える大規模建築物では、1000平方メートルごとに(耐火構造の場合は1500平方メートルごとに)防火壁や耐火床で区画しなければなりません。
防火区画検証法は、こうした防火区画に設置された防火設備(防火シャッターなど)が、火災時に開口部の遮炎性能を発揮することを検証するものです。
建物の防火・耐火安全性を検証する手法には、この他に、主要構造体の耐火性能を検証する「耐火性能検証法」や、安全な避難が可能かどうかを検証する「避難安全検証法」などがあります。
防火区画検証法とは

防火区画検証法とは、既存の建筑物において、防火区画の機能が維持されているかを確認するための手法です。この検証法は、建築基準法の改正によって2004年に導入され、大きな火災事故の発生を受けて、防火対策の強化が図られました。検証対象となるのは、壁や床など防火区画を構成する部分であり、建築物の耐火性能を確保するために、火災時の延焼を阻止する役割を担っています。
防火区画とは

「防火区画とは」
防火区画とは、建物を火災の発生や拡大から守るために、耐火壁や耐火扉などの耐火構造によって建物内部を区切る区画のことです。この区画は、火災が発生した場合に火災が建物の他の部分に広がるのを防止し、延焼を防ぐ役割を果たします。防火区画には、水平区画(床)と垂直区画(壁)の2種類があり、火災の規模や建物の構造に応じて適切に設置されています。
防火区画検証法の適用範囲

防火区画検証法の適用範囲
防火区画検証法は、建築基準法において防火区画が求められる建築物に適用されます。防火区画とは、建物を火災の拡大から防ぐために区画された空間のことです。適用される建築物としては、以下のものが挙げられます。
* 耐火構造以外の建築物
* 木造で階数が3階以上で延べ面積が1,000m²以上の建築物
* 特殊建築物
* 航空機の格納庫や爆発物取扱所の建築物
防火区画検証法の目的

防火区画検証法の目的は、建物の構成上の防火区画の成立について、設計図書や竣工時の検査結果等に基づき、建物が適正に施工されているかを検証することです。火災発生時の延焼被害を最小限に抑えるための防火性能の確保に役立てられています。違反があれば、是正勧告や是正命令が出される場合があります。
防火区画検証法の手順

-防火区画検証法の手順-
防火区画検証法を実施するには、以下の手順に従います。
1. -調査・資料収集- 現地調査を行い、建物の図面や構造計算書などの資料を集めます。
2. -耐火性能の判定- 区画壁や区画天井などの耐火性能を、防火区画認定基準(告示)に基づいて判定します。
3. -区画の連続性の確認- 区画が途切れていないかどうか、貫通部や開口部の状況を調査します。
4. -防火区画の確定- 1〜3の手順をもとに、防火区画の境界を確定します。
5. -検証結果の報告- 検証結果をまとめた報告書を作成し、関係者に提出します。