実施設計とは？家を建てるうえで重要な設計段階を解説

実施設計とは？家を建てるうえで重要な設計段階を解説

実施設計の役割と目的

実施設計とは、建築物を実際に建設するための、より詳細な設計図を作成する段階です。実施設計の主な役割は、基本設計で決定された内容を、建設現場で施工できるように具体的に落とし込むことです。実施設計の目的は、建設におけるミスやトラブルを防止し、工程の効率化を図ることです。具体的には、構造計算や材料の選定、設備の配置図の作成などを行います。実施設計は、建築士による専門的な知識と経験を要する、重要なステップです。

実施設計で作成される図面の種類

実施設計の段階では、建築許可申請に必要な詳細な図面が作成されます。これらの図面は、建物の構造、設備、仕上げなどの情報を正確に記載しており、施工業者が建物の実現に必要な詳細を提供します。主な実施設計図面の種類には、次のようなものがあります。

* 配置図 建物の敷地内における位置や向きを示します。
* 平面図 各階の部屋の配置や寸法を示します。
* 立面図 建物の外壁や開口部の外観を示します。
* 断面図 建物の構造や内部の構成を示し、建物の垂直方向の寸法を表現します。
* 構造図 基礎、柱、梁などの建物の構造要素を示します。
* 設備図 電気、水道、ガスなどの設備の配置やルートを示します。
* 仕上げ図 外装材、内装材、塗装などの建物の仕上げ材を示します。

実施設計と基本設計の違い

実施設計と基本設計は、家を建てるうえで重要な二つの設計段階です。基本設計では建物の形状や間取り、構造などの大まかな計画を立てますが、実施設計ではより具体的な設計を行います。例えば、材料の選定、設備の配置、構造計算などです。実施設計では、基本設計で決めた内容をより詳細に検討し、実際の施工に必要な図面や仕様書を作成します。この設計段階を経て、ようやく建築許可の申請や施工が開始できるようになります。

実施設計が完了するとどうなるか

実施設計が完了すると、建設に必要な図面や仕様書がすべて揃うため、建設会社がそれらの内容に基づいて施工に取りかかれます。実施設計は、設計上の詳細を詰め、使用する材料や工法を指定する重要なステップです。この段階が完了することで、設計段階が終了し、建設段階へと移行します。

実施設計にかかる費用と期間

実施設計の費用と期間

実施設計の費用は、建物の規模や構造、設計の複雑さによって異なりますが、一般的には建築費の5～10％程度が目安です。期間についても建物の規模や設計の複雑さによって異なりますが、概ね3～6か月程度を要します。ただし、建物の規模が大きい場合や設計が複雑な場合は、さらに長くなる可能性があります。

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