自然素材リフォーム工事とは?シックハウス対策の切り札

不動産取引の初心者
先生、『自然素材リフォーム工事』ってなんですか?

不動産の研究家
自然素材リフォーム工事とは、家の壁や床、天井などに自然素材を使用したリフォームのことだよ

不動産取引の初心者
自然素材ってどういうものですか?

不動産の研究家
無垢材や珪藻土、漆喰、土壁、紙、布、ヒバ油などが代表的な自然素材だよ。これらは健康に害のある物質を放出しにくい素材なんだ
自然素材リフォーム工事とは。
「自然素材リフォーム」とは、壁、床、天井、建具などに自然素材を使用したリフォーム工事のことです。
この工事が注目を集めるようになったのは、「シックハウス症候群」と呼ばれる住宅に由来する健康被害が原因です。シックハウス症候群とは、住まいの建材や施工時に使用される接着剤、塗料などに含まれる有機溶剤や防腐剤から揮発性有機化合物(VOC)が放出され、健康に悪影響を及ぼす症状のことです。
そこで、こうした有害物質の放散を抑える建築素材として、「自然素材」が積極的に採用されるようになりました。代表的な自然素材には、床・壁・天井材として使用される無垢材(天然木)、塗り壁面に使用される珪藻土(藻類などの植物性プランクトンが化石化した鉱物)、漆喰(石灰)、土壁、壁のクロス素材として使用される紙や布、塗料としてはヒバ油や蜜ろう、ひまわり油などが挙げられます。
自然素材リフォーム工事に含まれるもの

自然素材リフォーム工事では、通常、環境や健康への影響が少ないとされる、自然由来の材料が使用されます。こうした材料には、木材や石、竹、コルク、漆喰などが含まれます。これらの材料は、シックハウス症候群を引き起こす可能性のある化学物質を含まないことが多く、快適で健康的な室内環境の創出に役立ちます。
ホルムアルデヒドやVOCによるシックハウス症候群とは?

シックハウス症候群とは、住宅内の空気汚染が原因で、目のかゆみ、喉の痛み、頭痛などの不快症状を引き起こすものです。主な原因となるのが、ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質です。ホルムアルデヒドは住宅建材や接着剤に含まれており、VOCは塗料やクリーナーなどから発生します。これらの物質が過剰に空気中に放出されると、健康被害を及ぼす可能性があります。
自然素材が健康住宅に適した理由

建築材料が健康に与える影響が注目される中、自然素材を用いたリフォーム工事が注目を集めています。自然素材とは、木材、石材、土といった、自然界に存在する材料のことです。
これらの素材が健康住宅に適している理由は、ホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性有機化合物(VOC)などの有害物質をほとんど発生しないからです。住宅にこれらの物質が蓄積すると、シックハウス症候群を引き起こす可能性があります。自然素材はこうしたVOCの発生が少なく、シックハウス症候群の対策として有効と考えられています。
代表的な自然素材とその特徴

代表的な自然素材とその特徴
自然素材リフォーム工事では、シックハウス症候群対策として、健康に配慮した天然由来の素材が使用されます。代表的な自然素材とその特徴を以下に示します。
* -木材- 調湿効果が高く、シックハウス対策に最適。ヒノキやスギなどの針葉樹は抗菌作用も期待できます。
* -珪藻土- 多孔質で調湿性、消臭性に優れます。また、防カビ・防虫効果も高く、健康に優しい素材です。
* -和紙- 呼吸性があり、適度に湿気を吸収・放出します。また、抗菌性や消臭性も備わっています。
* -漆喰- 調湿性に優れ、アトピー肌にもやさしい自然素材です。耐久性が高く、防カビ・防虫効果もあります。
* -石- 無機質で耐火性、耐久性が高い素材です。調湿効果はありませんが、蓄熱性が高く、冬暖かく夏涼しい空間づくりに適しています。
自然素材リフォームのメリットとデメリット

自然素材リフォーム工事とは、床や壁、建具など、住宅に使用される部材の多くに、化学物質をほとんど含まない天然素材を用いるリフォームのことです。近年、シックハウス症候群の対策として注目を集めています。
自然素材リフォームのメリットは、シックハウス症候群の要因となるホルムアルデヒドなどの化学物質の放出が極めて少ないこと。また、調湿性や吸湿性に優れているため、室内の湿度を一定に保ち、快適な住環境を実現します。さらに、抗菌や防カビ効果の高い素材も多く、健康に配慮した住宅づくりが可能です。
一方でデメリットもあります。例えば、自然素材は石油由来の材料に比べてコストが高くなる傾向があります。また、耐久性が劣る素材もあり、定期的なメンテナンスが必要になる場合があります。ただし、長期的に見れば、健康被害の予防や快適性の向上によるメリットがデメリットを上回ると考えられています。