大壁造りと真壁造りの違いとは？

大壁造りと真壁造りの違いとは？

大壁造りとは？

-大壁造りとは？-

大壁造りは、日本の伝統的な建築様式の一つで、壁面が柱や梁などの骨組みを覆うように作られています。柱が壁の内部に隠れているため、壁面が平坦で広々とした印象になります。この造りは、主に住宅や公共建築などで用いられています。

真壁造りとは？

真壁造りとは、柱や梁などの構造材を壁の表面にあらわした建築様式のことです。柱や梁は仕上げ材を貼らずにそのまま見せており、壁面には「下見板」と呼ばれる薄板が縦に貼られています。真壁造りは、壁内に隙間ができるため通気性がよく、湿気対策や断熱にも優れています。また、構造材を装飾的に利用できるため、意匠性が高い建築物にも用いられます。

大壁造りの長所と短所

-大壁造りの長所と短所-

大壁造りの特徴のひとつは、壁が厚く、断熱性と遮音性に優れていることです。そのため、外気の寒さや暑さを遮ぎ、室内を快適に保つことができます。また、壁が厚いため、耐震性にも優れています。さらに、壁に凹凸がないので、家具を自由に配置したり、壁に穴を開けたりすることができます。

ただし、大壁造りには短所もあります。まず、工法が複雑で、コストが高い点が挙げられます。また、壁が厚いため、部屋が狭く感じることがあります。さらに、湿気がこもりやすいというデメリットもあります。そのため、換気には十分に注意する必要があります。

真壁造りの長所と短所

真壁造りの長所

真壁造りの長所としては、まず、柱が壁の外側に現れているため、壁の厚みが薄く、空間を広く使える点が挙げられます。また、柱や梁がむき出しになるため、和の趣きを感じられます。さらに、柱と柱の間に塗り壁を施すため、通気性が良く、室内の湿気を逃がしやすくしています。

真壁造りの短所

反面、真壁造りの短所としては、柱が外側にあるため、壁の耐久性がやや低くなることが挙げられます。また、柱がむき出しになるため、断熱性が低くなる傾向にあります。さらに、柱と柱の間に漆喰や粘土などの塗り壁を施す必要があるため、施工費用やメンテナンス費用が比較的高額になります。

どちらがおすすめ？

どちらがおすすめ？大壁造りと真壁造り、どちらを選ぶべきか迷う人も多いでしょう。それぞれの特徴を踏まえて、自分に適したものを選びましょう。

大壁造りはコストが安く、壁面がフラットでモダンな印象を与えます。また、耐震性や遮音性にも優れています。一方で、真壁造りは伝統的な技法で作られ、和風の趣があります。柱や梁が露出しているため、自然の風合いが楽しめます。ただし、コストは高くなり、耐震性や遮音性は少し劣ります。

用途を考慮することも大切です。現代的な住宅やリフォームの場合は大壁造りが適しています。伝統的な和風住宅や、柱や梁を見せたい場合は真壁造りが適しています。